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2005年09月14日
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カテゴリ:
下妻物語

深田恭子&土屋アンナ主演で話題にもなりました、同タイトルの映画の原作です。

ロリータファッションを何よりも愛する桃子。
今時絶滅の危機にあるヤンキー&レディースのイチゴ。
そんな女子高生である2人がひょうんな出会いをします。
一見、対極に位置する2人が、次第に互いを認め合い、真の友情を育んでいきます。

ちなみにロリータといっても、ロリコンとは関係ありません。
ロリータファッションを愛する者たちを指す言葉です。
フリルフリフリのブラウスや、裾の広がったスカート&パニエ、頭にはボンネットとかメイド帽、ニーソックスやタイツ、そしてなぜかバンド少女が履きそうな厚底靴、……ロココ調時代のお姫様ファッションを現代化したものと言えましょうか、そういった大時代的というか非日常のファッションでございます。
まあ原宿あたりに行くとたくさんお目にかかることができたりします。
(たまに、うちの近所でも見かけますが、なかなか目をひきます)
基本的には10代の娘さんがなさっています。

……と、上記のようなファッションで、田園風景が広がる茨城県下妻市で生活する桃子は、かなりの強いポリシーの持ち主といえます。
小説は桃子の一人称で描かれているのですが、彼女のロココ精神への憧れと決意が延々と述べられています。
また、彼女のロココやヤンキーの定義づけも笑えます。
(映画では深田恭子が桃子役をするのですが、自称「前世はマリー・アントワネット」と公言する彼女にはぴったりの役といえましょう)

しかし、モラル的に現代とそぐわないものもあるものの、道を極めようとする志や、一本筋の通った孤高の生き方とその覚悟のほどは、読んでいて気持ちいいです。
志を曲げてまで、誰かと折り合おうとしたり、誰かと馴れ合おうとしたりすることは、ロココに反するとする桃子の生き方は、甘いファッションとは裏腹に、硬派の一匹狼的ともいえます。
なかなかできることではありません。
バリバリ(死語)ヤンキーのイチゴも、そこに惹かれていくわけですが。

一方、イチゴ。
モデル並の容姿を持ちながら、地元ジャスコや鳶職御用達作業服専門店、ヤンキー御用達通販で手に入れた、まごうことなくヤンキーファッションに身を包んだ彼女は、桃子同様、すでに存在がギャグでもあります。
(映画では、土屋アンナが、どんなヤンキー服でも着こなしてしまうので、野暮ったくならないと映画評で読みましたが……)
しかし、彼女はひと昔前の侠客の世界を体現する生き方を目指すヤンキーでもあります。
暴走族に入りながらも、人に迷惑のかけない走りを目指すし、恩義を受けた相手にはとことん尽くそうとする、これまた現代において稀な生き方を邁進しています。
何よりも仁義を第一義におく、今や一般人よりも人としての道を真っ直ぐ追及する娘さんといえましょう。

そんな2人のちぐはぐな会話に笑わせられながらも、互いの方向性は違くても、筋を通して妥協を許さない生き方を認め合う2人の姿に、爽快感すら沸いてきます。
実際、彼女達は、それぞれにシンデレラ的幸運に見舞われるのですが、それが自分にとって筋違いであると、あっさり捨て去ろうとします。
その無謀さとバカ正直さにも、脱帽です。
勝ち組とかも負け組とか、そんな範疇がハナから存在しない、まさに「己の道」、上等です。
夜露死苦です。

全編通して、ありえない設定と、リアルに欠けるストーリーではあります。
でも、己の決めた生き方に嘘のない2人の少女の姿に、こちらまでちょっと背筋が伸びるような気分にさせられました。
痛快でした。






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Last updated  2005年09月15日 15時36分56秒
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