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2005年10月18日
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カテゴリ:
「永遠の出口 」
著者:森絵都
出版社:集英社

永遠の出口

成人した「私」が振り返る10代の思い出。
小学校4年生から、高校3年生までの、つまり思春期の入り口から終わりまでの少女のすごした時が時系列に描かれています。
1章ごとに1年ごとの思い出のエピソードが語られるという形になってます。

たとえば、
1章=小4:女の子グループ内の微妙な人間関係。
2章=小5:専制的な教師に対する恐怖と克服。
……
5章=中2:非行に走った主人公。
6章=中3:家族旅行と家族の危機。
……
8章=高2:若さゆえの恋の失敗。
9章=高3:高校卒業と自分の生き方についての思案。
と、こんな具合。

描かれるエピソードが1章ごとに完結しているものの、前後につながりを持たせているので、彼女の成長の流れもわかるようになっています。
どうやら作者と私が同世代のようで、出てくる風物や、人間関係の距離の持ち方や、物事に対する感覚が、同じ時代を過ごした者としてすごく懐かしくて、ついつい自分の10代と比べながら読んでしまいます。

サンリオのお店が、夢と憧れがつまったワンダーランドだった小学生時代。
小学校高学年の担任がキレやすい体罰教師で、クラスみんなが常に教師の機嫌を伺い、言動に注意しながら過ごしていたこと。
中学校のばかばかしいまでの細かい服装規則。
そういえば、私の中学時代はちょうど不良と呼ばれる女の子のスカート丈が、超ロングから超ミニに移行する過渡期にあって、中2までロング丈で歩いていた同級生が中3になって、いきなりミニに変わってびっくりしたことも。
それから、思春期だったころ、家族と一緒に歩くことがどうにも照れくさいと思っていたこと。
家族旅行なんて、恥ずかしさの極致だったこと。
家族のことより、友達とのつきあいが何よりも優先されていたこと。
……
そういった私自身の思い出が、「そうそう」という共感とともに溢れてきました。

中2の「私」はひょんなことから非行に走るのですが、本人の思いと親の思いが、まったく噛み合っていなくて、そこがちょっとおかしいような悲しいような。
自分だって思春期を通ってきたのに、親になってしまうと「親の視点」でしかものを見ることができなくなるのかな~と、ちょっと身につまされる気分で、わが身の20年前と10年後を考えてしまいました。
(ちなみに私自身は反抗期であったものの、非行には走ることなく平和な中学時代を過ごしました)

「永遠」ということに限りない憧れを持っていた10歳の「私」と、「永遠」はありえないことに落胆する高3の「私」。
永遠なんてないからこそ、開けてくる世界がある。
子供のころに描いていた「大人」の姿と今の自分の姿は似ても似つかなくて、永遠なることに思いを馳せる余裕などなく、常に手探りで人生を突き進むしかなくて……。

エピローグには、「私」とそのほか登場人物たちの成人した「その後」がえがかれていて、それも興味深かったです。





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Last updated  2005年10月18日 18時33分01秒
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