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カテゴリ:宝塚歌劇&so on
2ヶ月ぶりの宝塚。
月組公演に行ってきました。 「JAZZYな妖精たち」「REVUE OF DREAMS」 ショーは楽しかったけど、お芝居のほうはね……、てな感じでしょうか。 月組トップ就任の瀬奈じゅんを観たかったので、それはそれで願いが叶いましたが。 「JAZZYな妖精たち」 1920年台のニューヨークを舞台にした、アイリッシュアメリカンの悲哀を描いた青春ストーリー。 芝居の冒頭にアイリッシュダンスを全員で披露してたりという全編通して、アイルランドな雰囲気をかもし出している舞台でした。 アイルランドの子供たちは妖精の存在を信じている。 そういう前提のもと、その信じる心が、主人公やヒロインを含むかつての移民仲間たちを15年ぶりに引き合わせ、結びつける、という流れは、いいのです。 だけど、そこに、本物の妖精たちを登場させてしまうというのはどうなのさ。 禁酒法時代のジャズの流れるニューヨークにアイルランドの仰々しい衣装の妖精たち(「真夏の世の夢」のオーベロンとかそういうのを思い描いてください)が現れるキテレツさ。 せっかく泣かせる話になっているのに、涙がひっこんでしまいます。 (でも、いちおう泣くには泣きました) 本来なら、存在しないかもしれないけど信じている、という存在の不確かさが物語を盛り上げるはず。 なのに、本当に存在させてしまったら、しらけるだけじゃないかと思うのだけど……。 ただ役数を増やしたいだけ? その辺が宝塚歌劇の抱える問題という感じがします。 宝塚歌劇の舞台は、「物語りあっての芝居」じゃない。 「役者あっての芝居」。 だから、組内の序列に沿って役柄を充てなくちゃいけない。 ある程度主要な役柄、中堅どころの役柄、を担う役者の数だけ登場人物を配さなければならない。 だから、無理やり役を作り出す。 そしてそれぞれの主要度に沿って見せ場を作らなくちゃいけない。 だから、無理やり意味のないシーンまで作る。 よって、時にはだれるし、あるべきシーンが抜かされたりする。 宝塚って、観劇とともにスターを見に行く場でもある。 だから、ファンのためには、誰か1人を犠牲にしての出番をなくすわけにいかない。 その辺のお約束事をすべて盛り込まなくちゃいけないから、演出家(宝塚の場合、演出家が脚本も兼ねる)も大変だと思いますけどね。 けど、やっぱりそういう発想って、幼稚園とか学校の学芸会みたい。 (児童全員平等に見せ場があるんですよね) かといって、ひいきの役者さんが出ないというのも宝塚じゃないし……。 お金を払っている身としては、激しいジレンマに陥ってしまうわけです。 もともと、いつも、お芝居はあきらめているところはありました。 けれど、公演時間の半分以上を占めるお芝居を流してみるのって、チケット代半分をどぶに捨ててるみたいじゃん。 そう思うと、やっぱりすっきりしない思いにかられてしまうのです。 今回の芝居は、その辺の思いを強くしてしまいました。 ショー「REVUE OF DREAMS」 トップに就任した瀬奈じゅんの魅力全開!でしたね。 セットがいつもよりギラギラしてました。 私の隣の席が、どうやら「初宝塚」のカップル。 今回は協賛企業のキャンペーンプレゼントに当たって招待券をもらって来たので、周りもそういう人ばかり。 だから、宝塚にさほど興味のない人も来ているようでした。 で、その2人は、揃ってシーンが変わるたびにあっけに取られたり、爆笑してたり。 別に2人が大声で笑っているとか、観劇の邪魔になったりということはないんです。 でも隣の席の人の持つ空気って、周りに及ぼすんですよね。 なんとなく今回全体をしらけた気分で見てしまったのは、そのこともあるかなと思いました。 幕が下りたあと、男のほうが彼女に 「いやあ、最初から最後まで、開いた口がふさがらなかったよ」 なんて言ってましたが、「そういう気分って、伝染するんだよなあ」とちょっと恨みがましい思いを抱いたのでありました。 やっぱり宝塚を見るときは、自分の席回りは「キャー☆」と目がハートになっている人々で固めたいです。 今回の収穫は、霧矢大夢。 芸達者だなあと改めて思いました。 あともうちょっと背があれば……。 それに……、素顔はとても美人なのに、宝塚メイクをすると小堺一機になってしまうのはなんでだろう。 それから出待ちの時。 嘉月絵理さんの付き人さんが、全身緑色の妖精姿のコスプレで歩いていたのに、びっくり。 ミニフレアーのスカートにタイツまで緑、羽までしっかりつけていらしてました。 (嘉月さんは普通の格好) さほど若くはにようでしたが、なかなか勇気あるお姿でした。 さて、先日より私と妹の中に漂う宝塚に対する倦怠感(詳しくは11月23日の日記参照)が払拭されたかというと、……今回は保留です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年12月04日 23時19分43秒
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