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カテゴリ:本
リンクメイトのobuse55さんのブログ「40代から始めよう!シニア改造講座」が本になりました。 そもそも「40代から始めよう!シニア改造講座」は、団塊の世代がもうすぐ大挙して社会からリタイアし、日本列島がシニアと呼ばれる人々に多い尽くされてしまうのも目前である今の時代にマッチした、「シニア世代、もしくは未来のシニア世代のための生き方指南」という趣のブログです。 メンタル、肉体、ファッション……といったいろんな方向から、かっこいい年のとり方を目指したものになっています。 興味深いテーマと読ませる文脈、「うんうん、わかる」と何度も頷いてしまう共感性の高さに富んだ内容をちっとも押し付けがましくなく書かれていて、まだシニアと呼ばれるにはだいぶ余裕があると思っている30代(私)にとっても、面白いのです。 基本的に、凝り固まった価値観のパラダイムシフトを目的としたものだから、若い方が読んでも学べる点もあるわけです。 (具体的内容についてはobuse55さんのブログを参照ください) そうした内容が、わかりやすく書かれているということも、また大きなポイントとなってます。 抽象化した比ゆ的な言葉とか、小難しい専門用語の乱用などせずに、平易な言葉で書かれている。 具体例をたくさん挙げて、テーマをぐっと読み手の身近なところまで引き下げてくれる。 テーマごとにキーワードがあって、内容が把握しやすい。 そして、重要なことだけど、笑える、ということです。 内容が内容だけに、大真面目に仰々しく講釈できるものであるけど、ユーモアを交えて語られるから、尊大さが全くないしとっつきやすい。 もともと、書き手のobuse55さんの本職がジャーナリストなだけに、「読ませる」という技に長けた方であり、それがブログに生かされているということなんですね。 そういうわけで、出版されたのも納得できるものなのです。 さて、実際に本となったものを手にとってみました。 ブログで連載されたものを、加筆修正して、編集されたものになっています。 前書きもついて、より本としての内容の方向性がわかりやすいものになってます。 書名がインパクトあるものに変わり、新書を思わせるシンプルな装丁にポップな帯、そうかと思うとテーマごとにかわいらしいイラストが添えられていて、書店でも「おや?」と興味を持たせる工夫がなされています。 実は私は、「ブログ本」なるものを読むのは初めてなのですが、コンピューター画面に並ぶ文字と違って、活字本になるとやはり読みやすいです。 おまけに、一挙にまとめて読めるのが嬉しい。 おまけに、じっくり読んでも目が疲れない。 おまけに、目次があるので読みたい箇所がすぐ探せる。 おまけに、パラパラ流すのも楽チン。 それから、連載順でなく、テーマの内容にそって並び替えされているので、ひとつのテーマを読むと関連事項も簡単に手繰れるという感じ。 どうせなら、精神論、肉体論、ファッション論、ライフスタイル論のような大きな章立てに分けて、各章ごとに総括するコメントが載せられれば、もっと整理されたものになるかなと思うけど、カテゴリー分類が困難だったり、複数のカテゴリーに当てはまるものもあったりで、難しいのかもしれないです。 (その辺が、最初からブログから生まれたという流れを殺さない編集ともいえるのかもしれません) それから、ブログの話にまた戻るのですが、ブログでは、obuseさんの掲げるテーマにたくさんの方がコメントを寄せられていて、それらに対して丁寧にご返事くださっている。 その内容がまたおもしろくて、本論の内容を盛り上げる重要なエッセンスになっていて、本当に「講座を受講している」みたいなのです。 その辺のくだりもうまく編集して盛り込んだり、もしくは本論に組み込んだりするともっとおもしろいんじゃないかな、とオリジナルのブログファンとしては思うのですが、どんなものでしょう。 まあ、それはobuseさん、というよりは編集部への注文ですね。 「上流男と下流男 」 著者:小布施マコト 出版社:エイチアンドアイ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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