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カテゴリ:映画
「耳をすませば」
監督 近藤喜文 原作 柊あおい 出演(声) 本名陽子 、高橋一生 、立花隆 、室井滋 、露口茂 製作 1995年日本 (スタジオジブリ) 先日テレビでやってたのを観ました。 スタジオジブリの作品の中では、2番目に好きです。 (ちなみに1番は「となりのトトロ」) 簡単に言うと、15歳の少女の初恋と夢の実現への第1歩を描いたアニメーション映画です。 初めて観たのは20代の終わり頃。 映画が終わって主題歌が流れたとたん、ぼろぼろと涙がこぼれました。 別に泣くような映画じゃないです。 さわやか初恋&未来に向かってGO!のポジティブな映画だし。 たぶん泣いてしまったのは、自分の「戻らない時間」を想って。 そもそもその時の、観たシチュエーションがちょっと悪かった(あるいはよかった?)わけで。 その日、大学のサークルの創立記念パーティーがあって、久々に先輩も後輩も、もちろん同期の友達も一度に会えて、当時好きだった男の子とも会えて、みんなで盛り上がって酒をしこたま飲んで、気分がちょっと昔に戻って、そして夜中に帰宅。 そして、酔いを醒ましながら、その映画のビデオを観たのでした。 そりゃ、ノスタルジックに泣くでしょう。 それから、テレビで何度か放映されるたびに観て、乙女心(???)がキューンと締め付けられていたのでした。 たぶん、この映画を好きっ、という人は、「いやーん、私の中学校生活の再現だわ~!」という人が大半のはず。 そのくらい、あまりに普通の学校生活、友人関係が普通にリアルに描かれてます。 まあ、あんなステキな初恋の相手がいたかどうかは別な話ですが。 で、もう何度目かの今回の「耳をすませば」。 さすがに細かいストーリー展開もすっかり覚えているので、なんとなく流しながら観るという感じ。 主人公2人より、他の登場人物に注目です。 自分が主人公よりも親の世代の方に年齢が近付いてきているのもあって、大人たちのあり方も気になります。 この映画は、少年少女たちに「大志を抱け」と訴えているものであるのだけど、大人たちにもきちんと訴えているんですね。 見果てぬ夢を追っている子供に、いろいろ言いたいこともあるだろうけど、闇雲にそれを潰さないで、まあここは黙って見守ってあげてよ。 とまあ、そういうことです。 それを体現しているのが、主人公・雫のお父さん。 (立花隆が茨城弁まじりで好演してます) 物語作家を目指して受験勉強そっちのけで夢中にお話作りに励む娘に、頭ごなしに叱りつけずに、諭すのです。 「人と違うことをするのは、きついぞ。その覚悟はあるのかい?」 (だったかな?) いや~、なかなか親がそんな冷静にいえる言葉じゃないです。 毎回そのシーンには、ぐっときてしまいます。 父親の言葉に対して、雫は「覚悟はある」と答える。 でも、「そうは言っても、ホントは今はきちんとやるべきことやって高校に入って、それから将来のことを考えてほしいなあ」という親の本心をわかっているわけです。 で、ちょっと我に返って自分の今やるべきことを考えるわけですが……。 (彼女は、作家になるには知識も経験も必要だと悟って、ここは進学して勉強しようと決意する) ここの家庭はもともと進歩的なおうちであるのもポイントなんですけどね。 図書館司書のお父さんは、穏やかな知識人。 社会人大学院生をしている母親は、かなり大らかな性格で、娘の行動にいちいちうるさく言わない。 (雫ちゃんはまったく非行に走っていないけど、結構夜間外出は多い) そのかわり、大学生のお姉ちゃんが、あれこれと妹に説教するんだけど。 そのお姉ちゃんも彼女なりに自立の道をさぐっていて、まずは1人暮らしを決行する。 (親のスネをかじらず、ちゃんとバイトして生活費をためてます) そんなかんじで、今回は「ホームドラマ」として観てみました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年03月13日 03時41分36秒
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