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2006年05月30日
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カテゴリ:
花まんま

直木賞受賞作品。

昭和40年代の大阪の下町を舞台にした短編集(6篇)。
おもしろかったです。

いずれの話も、まさに「ディープ大阪」と呼ばれるような土地が舞台です。
(といっても、実像は知らないので、イメージでしかとらえられないのだけど)
登場人物たちも、どちらかというと社会の下層に位置する人々たち。
ひしめきあって生きている人々の姿が、生活感いっぱいに、優しい視線で描かれています。

そして描かれるのは、そんな人々の日常生活に訪れた「怪奇」。
でも、印象はホラー小説ではないです。
人々の出会う怪奇が、ときにはユーモラスに、ときには切なく描かれます。
その怪奇自体が、閉塞感や行き詰まり感のある生活になにか希望のようなものを与えてくれるような、「心温まるホラー」小説といえましょうか。
イメージとしては、宮部みゆきと浅田次郎と重松清を足して3で割ったような読後感。
(わかってくださいます?)
ほろりとさせられます。

とくに好きなのは、やっぱり表題作「花まんま」。
もちろん、これも大阪が舞台だけど、「大阪感」は一番薄いような。
といっても、土地の位置関係はストーリーにおいて重要な鍵ではあります。
少女が前世のおける家族に会いに行くお話なんですが、それを少女の兄の目線で語られています。
少女の現世での家族である兄の複雑な気持ち、葛藤が胸にきます。
涙腺の弱い私は、当然滂沱の涙。

それから2篇目の「妖精生物」。
ラストの1行にどきりとさせられます。

そして、やはりこの短編集は、大阪という土地が舞台というのが小説のポイント。
これが東京の下町を舞台にしても、まったくテイストの違うものになるだろうし。
怪奇と大阪という土地がうまくマッチングした小説だと思いました。

「花まんま」
著者:朱川湊人
出版社:文藝春秋





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Last updated  2006年05月31日 02時02分55秒
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