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カテゴリ:本
この気持ちは、やはり強い「後悔」。
「見ればよかったな」 と、ここ2年も思い続けている番組があります。 NHK大河ドラマ「新撰組!」 放映終了してすでに1年半たっても、いまだ時々思ってます。 「功名が辻」も数回でやめてしまったくらいに、連続ドラマを見続けるということができない性分です。 子供のころは、大河ドラマを見て育ったのに、このこらえ性のなさは何なんでしょう。 と、別にそれ自体反省しないし、結婚して10年間で見なかった大河ドラマを惜しむ気持ちになることは、まったくありません。 「新撰組!」以外は。 「新撰組!」は、わりに視聴率がよくなかったり、評価がよくなかったり、としていました。 もとより新鮮組に思い入れのある人には「こんなの違う!」と拒否反応を示したとか、そんなのを聞いてました。 私自身は、数回見て、多摩の田舎でちんたらしているのに痺れを切らしてしまった短気組で、いつものパターンで視聴をやめているわけです。 ただ母がね、 「『新撰組!』はおもしろかったわ」 と幾度となくしみじみ言うんです。 それも、いまだに。 母は少なくとも30年間大河ドラマをほとんど欠かさず見続けている人。 その彼女が、これだけ何度も感想を漏らすのは初めてです。 彼女はもともと幕末物は好きで、今までにその時代を扱ったドラマや小説にずっと接している。 それでも「新撰組!」を大きく認めている。 まあ、もともと三谷作品のテイストも嫌いじゃないというのもあるけど(「古畑任三郎」なんか好きだし)。 そんな60代女性も虜にしたこの「新撰組!」はいかなるものなのか。 娘としては、実に気になるところです。 彼女は確実に「冬ソナ」よりも「新撰組!」にはまっていたのです。 世間の評価がどうだろうと、母の素朴な感想を受けて、私も見ればよかったなとつくづく思うこの1年半の月日。 先日、三谷幸喜のエッセイを読んでいて、さらにその気持ちを強くしました。 三谷幸喜 「三谷幸喜のありふれた生活4 冷や汗の向こう側」 (朝日新聞社) 新撰組に対する思い入れやそれを描く意気込み、撮影裏話なども多く収録されています。 (「新撰組!」が酷評されて落ち込む話も) それらを読むにつれて、ドラマを見届けられなかった自分がなんか「すごくもったいないことをした」という気分にまでさせられました。 テレビ番組でこんな気分にさせられるのも、私には初めてです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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