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2006年07月07日
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カテゴリ:
ある愛の詩(うた)

図書館から借りてきたものの、なかなか手が出ずに、このまま返してしまおうかなとも思った1冊。
じゃあ、わざわざ借りるなよ、と自分でツッコミ入れてしまうところですが、たまにはあまり読まないジャンルのものを読みたくなるときもあるのです。
私の読書体験の中で、一番少ないものが恋愛物。
基本的にシャイなもので、本の中の出来事でも、恥ずかしくて読めなかったのです。

さて、本書。

小笠原に生まれ育った拓海。
不幸な生い立ちなわりには、自然に育まれ超ナチュラルに真っ直ぐに育ち、愛に満ちた青年です。
かたや東京在住のお嬢様である流香。
世界的声楽家を目指す音大生であるが、幼少の辛い経験から愛を信じられず、心を閉ざしています。
そんなふたりが小笠原の美しいビーチで出会います。
夢のような美しい出会いです。

タイトルからいったら、往年の純愛映画の名作だけど、こっちはおとぎ話のような恋物語です。
まさにアンデルセン「人魚姫」。

人魚姫は、魚並みの泳力を誇る拓海。
海亀やイルカと心を通わせることができるあたり、ほとんど半魚人的。
王子役は、流香。
王女じゃないけど、ホテル経営者の娘だけあってホテルのスイートルームに住まう「お城のお姫様」。
彼女は船が難破して小笠原に辿り着いたわけじゃないけど、精神状態が「難破船」状態。
拓海や小笠原の青い海に心慰められます。
といっても、精神の難破は、簡単に回復できるものではなく、なかなか心を開くことができません。

そして人魚姫・拓海の献身が始まります。
流香会いたさに陸に上がり(東京に出て)、流香の困難な状況を助けようと奔走します。
その献身ぶりがなかなか伝わらないのが、「人魚姫」のお話そのもの。
拓海は話もできるし、携帯電話も所持しているのに、それでも互いはすれ違います。
彼の愛が満ちすぎて、自己アピールが足りないところに原因があるわけですけど、気付こうとしない流香の態度にも、かなりイライラさせられます。
もちろん、「人魚姫」ストーリーだから、ライバルのどこかの王女さま(ここでは男になるけど)も登場。
こちらの方が、わかりやすく流香を助けるものだから(童話と同じですね)、拓海かなり不利。
ふたりの恋の状況は、かなり追い詰められていきます。

さてさて、童話の人魚姫は夢破れて恋破れて、しかし愛をまっとうして海の泡となってしまいます。
それじゃ拓海の運命は?
そこまで書いたら掟破りなので、ここまで。

で、感想。
私としては、もうちょっとあっさりした恋愛物のほうがしっくりきます。
拓海君の献身ぶりや純粋さは、人を超越しているようで(やはり半魚人か)、「私もこんな恋をしたいわ~ん♪」という気持ちにはなれません。
こんな人が恋人になったら、申し訳なくて気持ちよくつきあえません。
(というか、出会えることもないけど)
そういう意味じゃ、私にとっては「自分もヒロインになり切って読む」という恋愛小説の醍醐味のひとつは、完璧に欠けているといえましょう。

おもしろいのは、拓海が東京での活躍シーン。
男も短期間に金儲けするためには、そっちに向かうのね、という見本です。
何しろ若くて美しい人魚姫だし。
おとぎ話とちがって、現代的で短絡的です。
しかし、どのシーンよりもリアルでよく書けてます。
本筋とは直接関わらない部分であるわりにはページが割かれていて、作者もノリノリで書いていたのでは?
やはりそっちの方が、作者としても本領発揮?
独立した小説になっても面白そう。
(きっとそっちの方が、本書よりもより楽しめることでしょう)

やはり、恋愛小説ビギナーとしては、恋愛小説らしい感想文を書けません。
新堂冬樹の超純愛小説はこれで2冊目なんですが(「忘れ雪」の感想はこちら)、またもや同じようなテイストの感想文。
私が悪いのか、それとも彼が悪いのか。
うそうそ、私が悪いんです。


「ある愛の詩(うた)」
著者:新堂冬樹
出版社:角川書店
オリジナルテーマ収録のCD付です。
うっかり聴くのを忘れて返却してしまいました。
どんなんだったんだろう?





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Last updated  2006年07月07日 16時37分17秒
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