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カテゴリ:映画
「ALWAYS 三丁目の夕日」 ■監督 山崎貴 ■出演 吉岡秀隆/堤真一/小雪/堀北真希/もたいまさこ/三浦友和/薬師丸ひろ子 他 ■制作年 2005年 東京タワーが完成を見る、昭和33年。 東京の下町にある夕日町三丁目が舞台。に人情味あふれるエピソードで綴られます。 小さな自動車修理工場を営む一家と、そこに集団就職でやってきた少女。 駄菓子屋に住むしがない作家と、ひょんなことで引き取ることになった身寄りのない少年。 それぞれの交流を中心に、50年まえの日本に暮らす人々の人情味あふれるエピソードが綴られます。 公開当時、昭和30年代の日本の再現が話題になったし、「今の日本が忘れてしまった人情」ドラマというのも話に聞いていたから、内容的にはこんなだろうなあなんて予想はついてました。 実際、その通りの内容だったわけです。 が、意外におもしろかったです。 きっと、これが現代のお話だったら、うそくさいお安いお涙頂戴ドラマになってしまうはず。 けど、時代設定が50年前だから、なんとなくリアル感を持ってしまう。 実際の昭和30年代なんて知らないのに(40年代だって、ほとんど記憶にないのに)、その時代ならこんなドラマもありうるんだろうなあ、なんて納得してしまう。 で、最後の方は、なんだかんだ言いながら、じょーじょー涙を流しながら見る羽目に。 (子役の須賀健太くんの演技には、泣かされました) そして、映画を飽きさせないのが、最新の技術を駆使して細部まで再現されたらしい昭和30年代の舞台。 たぶん、これが映画の成功の最大の要因かも。 実際は知らないのに、ノスタルジーを感じてしまうほどの町並みや小道具。 ひとつひとつを見るだけでも楽しいです。 テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器だった時代。 初めてテレビが家にやってくれば、町中の人がそれを見に来る。 初めて冷蔵庫が家にやってくれば、そのわきを氷屋さんが恨めしそうに通り過ぎていく。 (冷蔵庫以前の時代は、木箱の上段に大きな氷を入れて、食べ物を冷やしていたんですね~) ほかにも、当時の注射針は太くて痛そうだとか、 生まれて初めてのシュークリームに歓喜の声を上げたりとか、 継ぎあてのあるセーターを当たり前に着る子供だとか、 東京の町中を市電が走ってたりとか、 クリスマスプレゼントが野球ゲーム盤だったりとか、 三輪のミュゼットが町を走っているとか、 ……そんなことにひとつひとつ反応しながら見てしまいます。 ようやく戦後の復興を乗り越えて、希望に満ちた日本という時代。 ひとつひとつの物が大切で、ひとつひとつの物が新鮮。 便利なものがなくても、楽しくて幸せ。 便利なものが手に入ると、ものすごく沸き立つ幸せ。 そんな、幸福感が画面いっぱいに満ちています。 いやはや、おとといの日記でとめどない物欲を書いただけに身につまされます。 (結局、そこに帰結するのか……) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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