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テーマ:最近観た映画。(39930)
カテゴリ:映画
最近は、自分が観たいと思った映画は全然観てません。 その前に観た映画は、昨年夏公開の「森のリトルギャング」。 もちろん、子供の付き添いです。 来年当たりは、「ドラえもん」にも付き合わされるんでしょうか。 さて、「ハッピー・フィート」。 アカデミー賞・長編アニメ賞受賞作。 子供と一緒なので、日本語吹き替え版です。 オリジナルは、ハリウッドスターがわんさか声の出演をされているそうで。 (イライジャ・ウッド、ニコール・キッドマン、ロビン・ウイリアムス……) ただ、多々ある歌のシーンは吹き替えではなく、オリジナルのままで字幕。 6歳児には内容を把握するのはムリなので、ちょっと気の毒でした。 「ダンスが得意な皇帝ペンギンの子供マンブルが、南極で大活躍のアドベンチャーコメディー!」 ……てのが、テレビの予告編を観て抱いた映画のイメージ。 まあその通りだけど、全体の印象としてはだいぶ違いました。 結構、奥深い内容となっています。 皇帝ペンギンの子供マンブルは、仲間と異なる容貌や特技の持ち主。 他のペンギンと違って歌が下手で、誰もやらないダンスが得意。 群れの長老たちは、突然変異ともいえるマンブルの特徴に不吉なものを感じ、疎ましく思っている。 マンブルの母親はその仲間との違いを「個性」だと認識。 しかし、父親はそうと認めることができず、マンブルに仲間との同化を強要する。 実は父親は原因として思い当たるフシがあり、それが自分の不注意によるものだっただけに人知れず悩んでいる。 マンブルが成長するにしたがって違いは顕著になり、彼は仲間から孤立するようになる。 そして、群れから離れた折に多種ペンギンたちと出会い、外の世界を垣間見たマンブル。 南極を襲う異変を感じ取った彼は、長老たちに訴え出る。 が、逆に、世の中の変化を認めない長老たちの逆鱗に触れ、マンブルは群れから追放されてしまう。 そうして、マンブルとアデリーペンギンのアミーゴスたちとの、あてのない冒険が始まる。 ……とまあ、前半のあらすじはそんな感じ。 後半は、さらに話が深刻に進み、ペンギン版「不都合な真実」的展開となっていきます。 ペンギンという種族、 種における突然変異の存在、 子育て・教育・いじめ問題、 個と社会との軋轢、 変革と保守とのせめぎあい、 そして環境問題。 …… そういったさまざまなテーマを映画に見出すことができます。 でも、全体としては、数々のダンスナンバーにのせて描かれる、 「コミカルでキュートなアドベンチャー・ダンサブル・ミュージカル・アニメ」 となっているのです。 だから、子供が見たら「ノリノリでかわいいペンギンアニメ」。 でも、大人が見れば、楽しいだけじゃないテーマ性の強いアニメ。 それも、観る世代ごとに注目する点が違うだろうと思われるテーマの多彩さ。 見事な多層構造です。 この辺が、アカデミー賞受賞の要因でしょうか。 物語は、奇跡的で感動的なムーブメントで、一転してハッピーエンドを迎えます。 しかし、現実はそうじゃないことを大人は知っているわけです。 でも、それは目指すべき理想として、とりあえずはマンブルの幸福を喜びましょうという感じですか。 それから、絵柄についても。 昨今のCGアニメはすごい。 ペンギンの質感や、氷や雪の質感がリアルです。 ついでに、手書きアニメじゃ到底ムリだろうなあと思えるペンギンの膨大な群れ。 いったい何匹いたんでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年04月12日 01時29分04秒
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