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2007年06月12日
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カテゴリ:


「百年の孤独」
著者: ガブリエル・ガルシア=マルケス
訳者: 鼓直
出版社: 新潮社

コロンビア出身のノーベル賞作家ガルシア=マルケスの1967年に発表された代表作。
20世紀最高傑作作品の1つと評されています。
実は、10年以上前に一度10ページほどで挫折していて、2度目のチャレンジです。
今回は、うそみたいにぐいぐい読み進められました。
はまりこみました。


蜃気楼の村マコンド。
その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわち人間であることの葛藤をことごとく呑み尽しながら…。
20世紀が生んだ、物語の豊潤な奇蹟。
                             (「BOOK」データベースより)


……と、上記の説明を読んでも、なんなの?てな感じでしょうが、とうていあらすじなんて語ることのできない本です。
百年という時の流れの中で、定点はありません。
流れる時間の中で、変化していくマコンドという土地(村から市と発展、そして衰退)と同じく変化していくブエンディア一族(同じく発展と衰退)が描かれます。
よって、主人公と呼べる人物もいません。
本書の冒頭に家系図が載っていますが、そこに書かれるのは22名。
それ以外にも彼らをとりまく人物たち、多数。
誰が中心ということはありません。
いうなれば、中心は家と土地。
ブエンディアの家を中心にマコンドという土地で繰り広げられる、寓意と物語に満ちた物語です。

それじゃ、誰に自己を投影したり感情移入したりすればいいの? てなことになります。
そんなこと必要ありません。
というか、できません。
出てくる人物は、常軌を逸した人ばかり。
人並みはずれた人々が人並みはずれた行動し、人並みはずれた人生を送ってます。
(そんな人たちが何人も絡み合ったら、さらに相乗的に人並みはずれていきます)
だから、そんな人々に寄り添うのはムリ。
誰か一人にかまっていたら、おいていかれます。

いやもう、すごい濃すぎる人間関係。
なのに、個々は互いに理解し合わず、誰もが孤独。
(孤独さを悩んでいる人はいないですけどね)
そのドライさも、ある意味読み手を楽にしてくれます。

「どこから読んでもおもしろい」
と誰かが本書を評したように、どのページにも物語に満ちています。
途中ページをめくり損ねて2ページ飛ばしてしまったら、話の展開がわからなくなってしまったくらいに、常に何事か起きています。
リアルと超リアルが違和感なく交じり合い、誇張表現が通常描写のように羅列され、「ありえない」エピソードが満載。
それなのに、そんな世界にいつの間にかなじんでしまいました。
過剰さの洪水には、いずれ慣れるのです。

そして、ラスト。
この壮大なストーリーの締めくくりは見事です。
すべてを纏め上げて、すべてを締めくくって、きっちり終結させてます。
読んでいる方も、すごい達成感でした。

ちなみに、私の中では、読んでいる間、モーリス・ラベルの「ボレロ」がずっと流れているような感覚に囚われてました。
不安定な気分にさせられつつも心地よいフレーズ。
その形を変えた繰り返し。
じりじりとラストに向けた盛り上がり。
劇的なラスト。
物語の世界観に通じるように思えます。






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Last updated  2007年06月13日 02時42分08秒
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