|
カテゴリ:本
昨日に引き続き、2月に読んだ本パート2 仁木英之「僕僕先生」 仁木英之「薄妃の恋」 日本ファンタジー大賞受賞作と、その続編の連作集。 中国は唐の時代。 ひょんなことで、仙人・僕僕先生の弟子となったニート青年・王弁。 人の世、物の怪の世、異次元世界まで縦横無尽に旅する師匠にお供して、彼はさまざまな経験を積んでいきます。 しかし、仙人と言えど、可憐な美少女の姿をした僕僕先生。 王弁は彼女を師と仰ぎつつも、恋心も抱くようにもなってしまいます。 仙人との恋は成就するものなのか、という葛藤にも彼は陥る羽目に。 そんなもろもろをひっくるめて、茫洋としたニート青年がいかに成長し変わっていくかというビルドゥングスロマンとなっています。 道教的世界に史実もいくらか加えられる形で、全体に春風駘蕩としたムードで物語は展開します。 描かれる時代も国も違うけど、人でないもの多数登場したり、人と怪異の関わりを描いて、ちょっぴり人の中にある悪みたいなものを描いてみたりしてるし、それでいてほのぼの小説だし、おまけに表紙の絵もかわいくて……と、なんとなく畠中恵の「しゃばけ」シリーズをも彷彿とさせられたりもします。 (そういえば、あちらもファンタジー大賞の公募作品としてデビューしてるし) 同じように、シリーズがずっと続いていきそうな感じです。 齢千年の仙人としがない青年のありえないような恋(?)の行方という、「しゃばけ」シリーズにはない見ドコロ(というか読みドコロ)を盛り込んで、旅はいかに続いていくのでありましょうか? てな感じ? 新刊が出れば、読んでしまいそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年03月03日 02時44分46秒
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|