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2009年03月05日
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カテゴリ:


名もなき毒


どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。
それが生きることだ。
財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。
そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。
      (「BOOK」データベースより)



「誰か」の続編です。

「誰か」は、事件が解決してもひっかかりの残る作品でした。
実際の殺人者よりも、もっと怖い、どの人の中にも(もちろん私の中にも)ありうる悪意をつきつけられたからです。

今作は、さらにグレードアップ。
いろんな「毒」の形が描かれます。
連続毒殺事件を扱いながら、怖いのは、実際の毒そのものよりも人々の心を蝕む「毒」。
主人公をはじめ、たぶんみんながみんな、大なり小なり毒に心が蝕まれています。
メインの殺人事件が霞んでしまうくらいの、やりきれなさが残ります。

その中でも、理屈でも常識でも理解できないトラブルメーカーの女性が登場します。
毒に蝕まれすぎて、毒そのものになってしまったような人物です。
(具体的な彼女の行動は、本書をお読みください。くらくらします)
「常に自分が被害者で常に他者によって自分が傷つけられている」とか、「何事もうまくいかないのは自分ではなく常に他人のせいだ」という考え方をする人は、きっと彼女のような人間になりうるはず。
人は、自分の中の毒をきちんと自覚すべきなのかもしれません。
(もちろん、私自身も反省させていただきます)

しかし、実際に彼女のような人物にうっかり遭遇したら、どう対処したらいいんでしょうね。
「どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。」ったって言われても困るんだが……

主人公・杉村さんの今後も気になるところ。
善人である彼は、善人ゆえにすぐに自分で何でも抱え込んでしまう。
奥さんを愛しながらも、奥さんとも確実に分かり合えていない。
葛藤を飲み込んで、奥さんに微笑んでいる。
二人のあいだの微妙な壁(具体的には経済的価値観のものすごい相違)が、これからどうなっていくのやら……。

シリーズとしてこの先も続いていくのでしょう。
読後感を考えると読みたくない気がするけど、でもきっと読んでしまうと思います。






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Last updated  2009年03月06日 01時47分57秒
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