先月読んだ本の中からミステリー2冊
木練柿
「木練柿(こねりがき)」
あさのあつこ
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
刀を捨てた商人遠野屋清之介。
執拗に事件を追う同心木暮信次郎と岡っ引伊佐治。
時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続く待望のシリーズ登場。
時代ミステリーのシリーズ3作目は連作集。
長編のような重苦しさは軽減され、より捕物帖的味わい。
そして3作目という時間の経過と共に、清之介と信次郎の関係も微妙に変化も見られます。
決して友情じゃないけど、相互理解を深める特別感が漂うなあと。
読了日:01月03日
同シリーズの前2作です。
「弥勒の月」 「夜叉桜」
ジェネラル・ルージュの凱旋
「ジェネラル・ルージュの凱旋」
海堂 尊
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。
それは救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという、匿名の内部告発文書だった。
病院長・高階から依頼を受けた田口は事実の調査に乗り出すが、倫理問題審査会(エシックス・コミティ)委員長・沼田による嫌味な介入や、ドジな新人看護師・姫宮と厚生労働省の"火喰い鳥"白鳥の登場で、さらに複雑な事態に突入していく。
将軍(ジェネラル・ルージュ)の異名をとる速水の悲願、桜宮市へのドクター・ヘリ導入を目前にして速水は病院を追われてしまうのか...。
そして、さらなる大惨事が桜宮市と病院を直撃する。
今度は、救急医療の現場が舞台。
救急病棟のドン・速水の不正行為をめぐって、大学病院内の主導権争いを描いた1冊。
「チームバチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」の前2作のような殺人事件も起こらず、病院内の力関係が丹念に描かれます。
でも、もともとこのシリーズには殺人事件のような派手な仕掛けは不要だと思っていたので、3作の中ではいちばんおもしろいと思いました。
医療問題はそれだけで、部外者には立派なミステリー、です。
ただ、速水医師のキャラクターが強くて、残念ながら白鳥の活躍は少なめです。
読了日:01月16日
シリーズ前2作
チーム・バチスタの栄光
ナイチンゲールの沈黙
映像でもお楽しみ。
ジェネラル・ルージュの凱旋