武士道シックスティーン
武士道セブンティーン
著者:誉田哲也
「武士道シックスティーン」
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。
敗北の悔しさを片時も忘れられない香織と、勝利にこだわらず「お気楽不動心」の早苗。
相反する二人が、同じ高校に進学し、剣道部で再会を果たすが...。
青春を剣道にかける女子二人の傑作エンターテインメント。
剣道に求める方向性が対極な香織と早苗。
二人が出会い、互いの剣道を知り、互いに反発しながらも、徐々に理解しあう。
そして、自らの剣道を見つめ直す。
根本にあるものは共に同じ。
そして、結局は好きだからこそ続ける。
そんな青春ど真ん中のスポーツ小説は、やっぱり気持ちがいいです。
色恋沙汰が全くないのもこれまたよろし、です。
それだけに、ストレートに伝わるものがあります。
ひたすら剣道に青春をかける少女たち。
親としては安心だろうなあ……なんて。
彼女らに感情移入しながらも、親目線でも読んでしまうのは致し方ないか……。
なお、本作は映画化されて、今年春に公開されるそうです。
キャストは、香織が成海璃子、早苗が北乃きい。
若手実力派の二人ですね。
読了日:01月06日
「武士道セブンティーン」
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
早苗は成績重視・結果主義の剣道強豪高へ、香織は個人主義から部に忠義を尽くし始める。
ふたりの武士道の時代(研究中)が幕を開けた-。
新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち二本目。
以前、「シックスティーン」の前に読んでしまって、改めて順序良く読み返してみました。
話は独立しているし、単独でもそれなりにおもしろかったけど、やはりシリーズ物は順序が大切だと実感。
前作があって今作がある。
「(登場)人物に歴史あり」です。
互いの剣道を認め合って、親の都合で別れ離れになった香織と早苗。
横浜と福岡で、それぞれの剣の道を追求していく。
香織は武士道を体現するものとしての剣道を。
早苗はスポーツではなく武道としての剣道を。
それぞれの武士道に邁進していく二人。
迷いながらも、自分を曲げずに突き進む二人の姿は痛快です。
3作目の「エイティーン」で完結するようですが、二人の剣道の終着点がどこになるのか楽しみです。
そして、相変わらず色恋なしの物語展開です。
でも、何かと互いに思いを馳せる二人の関係は、まるで遠距離恋愛。
お母さんとしては、そっちも心配よ。
(うそです、そんなお話ではありません)
読了日:01月09日