読まなくてもいい話

丸ビルにて、

婦人服ファッション フロアに行く。
夫「さあ！奥様！ここは全部、あなたのクローゼットです！」
いつもの冗談ですが。


私「でも、今日は、店に入らない」
夫「え？とうとう奥様も、丸ビルに、おじけづきましたか？」
私「そうではありません。だって、こうだもの…」
私は、夫の背中を指さす。

夫は、がまん強い男なんですけれど、
東京の暑さには、へとへとで、
いつのまにか
雪の山河から出る時に着ていた、ダウンの長いコートを脱ぎ、
その大きなダウンを、背中とリュックの間にさしいれて、
両脇からコートをだらりと垂らした、山村の小学生のスタイル。
これじゃあ、ちょっと…

夫「あはは、じゃあ僕は、ここのイスに座って待っているから
　　君は、ゆっくり君のクローゼットを点検しておいで」

私は、ひとりでウインドショッピングをすることにした。

でも、
ぜんぜん愉快にはなれません。
夫にひどいことを言ってしまったから、
自分自身の心が病んでしまった。

やっぱり、私は、古～～～～～～い日本の女でした。
５分もしない内にショッピングは、終了。
その後は、
私が夫のコートを腕にかけて、歩きましたとさ！

あやしうこそものぐるおしけれですね？