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カテゴリ:お洒落
ミンクのコートを持っている。
我々が、飛ぶ鳥をおとす勢いがあった35才のころ、 知人から強引に押しつけられて買うはめになった代物だ。 2度ほど袖を通したころ、 私の大好きな、フランスの女優のブリジッド・バルドウも 声を挙げていたようだが、 動物虐待反対運動が盛んになった。 私もなるほどと納得した途端に着る気が失せた。 動物虐待といっても、我々は、毎日、魚や牛や豚や、鶏の肉に 御用があるのだ。矛盾しているとも思うが、 生きるに必要な食肉なら仕方もないが、 お洒落や、虚栄の為に動物を殺して、毛皮を剥ぐというのは いかがなものか。 無慈悲なことをしている気分になるし、 高価なものをみせびらかすという虚栄心も 何やら恥ずかしい。 ちょっと考えると、恥ずべき行為に感じられ、 ミンクのコートは、衣装箱に眠ったまま30年以上も経った。 最近の ダウンジャケットは、 この上なく軽くて、温かくて、着心地がすばらしい。 67才になった今、もう、決っして 重たいコートなど、着る気がしなくなったことも ミンクのコート離れに拍車がかかる理由である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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