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カテゴリ:日常
エドワード・ケネディ上院議員の葬儀の
ニュースを観ていたら、 長男さんが亡き父の思い出を語った。 自分は小さな子供の時、足の肉腫で片足を切断したと言う。 まだ、義足に慣れていなかった、ある雪の日だった 父親のエドワード・ケネディさんが 「あの小高い雪のところまで行って、そりで滑って見たいかい?」と 彼に聞いた。 「うん」 それで、彼は部屋を出て、雪の中を義足で歩き始めたが、 すぐに、雪に足を取られて転んでしまった。 「僕は、歩けない!もう、あそこまで行けない!」 と叫ぶと、父親のエドワード・ケネディさんは、 やさしく抱き起こしながら、 「君は、できるよ。歩けるんだ。お父さんと一緒に 一生かかっても、あそこまで行こう」と。 マイクの前で、彼は、涙をぬぐい、 私ももらい泣きしてしまった。 ノンフィクション作家の柳田邦夫さんがNHKの インタビューを受けている。 彼の次男さんは、心の病を得て、25才の時、自らの命を断った。 医師の力で蘇生はしたが、脳死の状態で11日間、生き続けた。 その間、 柳田国男さんは、ベッドの側で、息子さんに話しかけ 声の無い息子さんの、心と心で ずっと話し合いつづけ、 問いつづけたそうだ。 悲しみは、 17年経った今も、忘れることが出来ず、 普通の生活の中で、いきなりクレバスに落ち込んだように 彼を想って涙が出るとおっしゃっていた。 才能を開花させて、すべてに恵まれ何不自由なく 生きている人々の中にも、 人知れず、 かくも強い苦しみや、悩みというものがあるものかと、 私は、今日、感動を覚えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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