年賀状の中に、高校卒業以来、
お手紙など、くれたこともなかった友人の
Yちゃんからの1枚があった。
あらら~ん Yちゃん...懐かしい。どうしたの?いったい...
裏を返して、ギク っとした。
「Sさんが亡くなったの知ってる?」の一行が
目に飛び込む。
どんな友人が亡くなっても、まだ68才の私達だ。
早すぎる理由で驚きもするが、
Sさんと言うのは
私の高校時代のたったひとりのライバルだった娘だ。
ブログの記事にしたことがあったよね?http://plaza.rakuten.co.jp/tokiko6565/diary/200801200002/
癌だった。
入院してひっそり闘病していたらしい。
あの頃
転校生の彼女は、
鼻がすっきりと高く、色白の美しい顔。その上、頭脳明晰で、
新しいファッションに身を包んだあの子は、皆からちやほやされて、
そんな自分のポストを楽しんでいた。
一匹狼の私には、ちゃらちゃら徒党を組むような彼女を理解できなかった。
銀行家の御曹司と結婚、男の子を授かり離婚。それから
年下の、すてきな男性と恋愛したり再婚もしたし...
輝くような自由な女の人生を歩んでいるはずだったのに
さよならがこんなに早く来るなんて、
さみしい...何だか悲しい...
もう一度、会って心を開いて話をしたかった。
恋しく、なつかしさの混ざった強い思いが、
この私の胸に湧く。
なぜだろう。
長く長く忘れて暮らしていたはずなのに
特別に寂しく感じるのは何故なのか...
私は、高校時代に
彼女が、ライバルだなんて思いたくなかったし、
歯牙にもかけていないふりで暮らしたつもりだったし、
だれも私の心の奥底など知るよしもなかったでしょうに
交流も絶えていたYちゃんが
わざわざ私に知らせて来るなんて、
やっぱり
友人たちも、
私と彼女の関係を、お見通しだったんだね。