聞き方を変えてみる。
昨日(10/4、土)の話、久しぶりに接骨院に来られたAさん。「何もしていないのに、1ヶ月前から右肘が痛い。昨日からはコップも持てないくらい痛みがひどくなっている」かなり痛そうだが、問題がある。それは、Aさんが「なぜ痛くなったのか」原因を自覚していないことにある。聞くと、「右手を使い過ぎるということは無い」とのこと。しかし、手でよく触ってみると、肘の外側に腫れがある。やはり使い過ぎだ。この部分の使い過ぎの痛みは、スポーツ(テニスなど)で起こる場合と、仕事が原因で起きる場合がある。ふたたびAさんに尋ねるが、「スポーツはしないし、仕事でも思い当たることはない」と言う。そう、本人は、肘に負担をかけている自覚が無い。これはやっかいだ、「これが肘に悪い」と思うと、負担を軽くすることが出来るのに、自覚が無いから、さらに肘に負担がかかる。聞き方を変えてみる。「何をしたら、肘が痛いですか?」このように尋ねると、答えが出てくる。「仕事で重いものを引き上げた時に痛い」「仕事でエンジンを磨いた後に痛みが出ている」ということは、「これらの作業を肘に負担のかからないように行なうことが出来れば、治りが早くなる」ということです。スポーツで痛めた時なら、そのスポーツを休めば早く良くなるのですが、仕事の場合は、休むことが出来ない。ならば、「どの作業が、負担をかけているのか?を知る」そして、「その作業を、負担がかからないように工夫する」ことが大事なのです。このように説明して、治療をしました。すぐに痛みは消えるものじゃないのですが、Aさんはすがすがしい顔で帰っていかれました。視点を変えれば、答えが見えてくる。