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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:アジア旅行
香港は、日本に次いで、アジア第二のペット王国と言われる。
私は、11月末から12月あたまにかけて、香港に滞在し 多方面の人々の協力を得て、 同地のペットショップ、現地でペットを飼っている人の生活、 運動公園などの状況、ペット専門書など、 ペット環境をできるだけ観察してきた。 九龍地区と香港島を中心に、 ペットショップについては、 犬猫で60軒、鳥・は虫類・魚類で20軒、 ペット書籍は30冊、 ペット雑誌は7種類、 調べてきた。 今回はまず、犬猫環境の全体像をざっくりと紹介する。 ペット王国、といっても、一番市場が発達しているのは、 一昔前の日本がそうだったように、鳥、魚(金魚など)などの 小さな空間で手がかからずに見た目にも愉しめるペットたちの環境である。 犬猫に関しては、 近年、香港で経済的に裕福になってきた層が、 新しいペット文化の開拓者、先駆者として、 レトリバーなどの欧米産の中型犬 (注・日本で呼ばれているところの、大型犬。 世界的に言うと、これらレトリバーなどは中型犬に分類される。) を飼うブームが起っているという状況にある。 事実、何の変哲もないペットショップに、 ベンツを乗り付ける若い、ファッショナブルな富裕層を 何度か見かけた。 こうした層には、余裕ある生活の象徴となるのであろうか、 犬ならゴールデンレトリバーやシベリアンハスキーのような 体格が良く、堂々として見栄えがする犬種が好まれているようである。 日本でも10年前、同じようにブームがあったが、 優雅な大きな犬たちが、 ペットショップ店頭や雑誌の表紙を華やかに飾っている。 猫では、長毛が優美なペルシャ猫が やはり一世風靡してきたようである。 しかし、香港の住環境も日本と変わらず狭く、 中高層のマンション暮らしが多く、 公共的にも、公園などで遊ばせることがほとんど認められておらず、 犬猫と「コンパニオンアニマル」(家族の一員)としての付き合う歴史も浅いわけで、 あの大きな、大量の運動を必要とする犬たちが、どうやって暮らしているのかは とても気になるところだ。 ペットショップで販売されているフードなどの関連商品については、 日本製の商品がとても人気だ。 欧米大手のフードメーカーなども幅をきかせているが、 店内の注目商品として、 ペティオなど日本の大メーカーの商品群が並べられていることが多い。 九龍城があったほうの下町では、2003年8月に賞味期限が切れた 日本製のフードがディスカウントされて売られているのも目にした。 水分が飛んで、粉が吹いているもの、 カビが生え、変色変質しているものなども、 大量にワゴンに入れて売られていた。 また、香港では、 ペット環境に新しい変化が次々と押し寄せている。 日本のブームが流れ込むのだと現地の人は言っていたが。 猫はペルシャの人気が急激に落ちており、 代わって、近年日本でも人気の、 伏せ耳のスコティッシュホールド、 それから反り耳のアメリカンカールが大人気になっている。 店に行くと、狭い6畳から8畳程度の店内に、 これらがショーケースにまとめて10匹程度いたりする。 犬は、ペットショップ内では、 すでにハスキーやゴールデンの人気が、かげっている。 売れ残っているのが目に付き、 ゲージのなかで無表情のまま時を過ごし、はや4ヶ月、5ヶ月と、 なっているのをたくさん目にする。 これら中型犬は成長が早いため、 4ヶ月、5ヶ月も経てば、体高50から60センチになる。 ゲージで寝そべることもできない状況で、立ったまま、という犬も方々で見かけた。 で、流行はいま。 室内でも比較的飼いやすい、小型犬の人気が急激に高まっている。 日本の7年ほど前の人気犬種である、 体高30センチから25センチ程度の 見た目が特徴的な愛くるしい洋犬が、 ペットショップのゲージを埋めている。 具体的には、キャバリア、ウェルシュコーギー、 ミニチュアシュナイザー、ビーグルなど。 そして、だんだん、人気犬種が小形化し、愛くるしいタイプの 犬が家庭内、室内で飼われだすにつれ、 洋服を着せたり、香水を付けたり、 体毛のカットを凝ったり、するのが流行り始めている。 ほか関連商品については、どうか。 フード、健康衛生商品、トリミング用品など 全体的に、日本製のものが多く流れ込んでいる。 というより、このような流行を仕掛けているのが、日本資本なのだろう。 東京の人気ショップが香港でも支店を開店する、という例もある。 そうすると、今後は超小型犬ブームの到来が容易に予想される。 人気のペット雑誌などでは、やはり、というか ミニチュアダックスフンド、チワワなどの紹介が始まっている。 繁盛店では、1×1.5メートルほどのブースに チワワの赤ちゃんを15匹程度入れて展示しているところもあった。 一方で、ペットに関する、飼い主の教育環境について。 一般向けのペット雑誌や書籍のレベルは総じて低い。 多くは、タレントと一緒に綺麗にかわいく、ペットを撮して終わり、 というグラビア紹介段階であって、あとはほとんどが企業広告ページ。 最近の日本の雑誌では不可欠の栄養管理、しつけ、健康などのテーマが非常に薄い。 また、日本で言うところの柴犬のような存在だったはずの、 ペキニーズはどうなったか。 下町では散歩させている人に4,5回会ったが、ショップではほとんど見かけなかった。 各論、詳細はまた後日。 時間を見て書こうと思う。 犬猫では ペットシッター事情、ペットと公共の問題、店がある場所・地域、 香港ならではの犬猫グッズ、ペットショップの内部状況、 などの紹介もそのうちに。 ほか小動物事情ものちほど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.12.16 12:09:17
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