信頼
信頼ってなんでしょう?言葉からいうと、「信じて頼る事」ですよね?信頼を裏切ることとは、頼った結果、自分が期待していること(=信じている事)と違った事が起こることである。よって、自分ではどうしようもない不確定要素が多い場合、自分が行う事のほうが確実だし、その結果に責任を持たなくてはならないのだから、自分で行うほうが安心である。つまり、任せて頼る行為は、不確実かつ不安な状態である。さらに言い換えると信頼がなければその人に頼らない。信頼があるからこそ、人に任せるのである。しかし、自分は何を相手に期待しているのかを明確にしなければ、相手は理解しないし、ましてや何を期待されているかわからないとその期待に応えることは出来ない。そこにもコミュニケーション能力が必要とされるのですよね。これだけだと解りづらいかもしれません。では、具体的に書いてみましょう。AさんがBさんにお使いを頼みました。AさんはBさんに「お豆腐買ってきて!今日はすき焼きだから」と言ったとします。そのときにBさんはきちんとすき焼き用の豆腐を買ってくるでしょうか?ここで、AさんはBさんに何を期待したのでしょうか?単純に豆腐を買ってくることを期待したのでしょうか?そうではないですよね。すき焼き用の豆腐を買ってくることを期待しているのですよね。Bさんはすき焼き用の豆腐を買ってくれば、信頼に応えたことになり、Aさんは喜びます。単なる豆腐を買ってきたら、信頼に応えた事にはならず、Aさんはがっかりします。つまり、自分の思っているような結果になるためには、Aさんが自分ですき焼き用の豆腐を買ってくることが確実ですよね。なのにあえてBさんに頼んだのはAさんはBさんを信頼したという事になります。そりゃ、お使いを頼んでお使いを果たしてくれない人には頼みません。Bさんがどのような豆腐を買ってきても、AさんはBさんに「ありがとう」といいました。これはAさんが「期待に応えてくれて」嬉しくてありがとうといったのか、「とりあえず」ありがとうと言ったのか判りません。BさんがAさんの期待どおりなら別にいいのですが、BさんがAさんの期待どおりではなかったら、Aさんはきちんと伝えなければならないですよね。Bさんも「これでいいですか?」と聞いて、自分の結果を確認しなければならないですよね。それが信頼に応える為のコミュニケーションだと思います。