私の履歴書（５）帰任　。。。

2022.11.03

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カテゴリ：私の履歴書

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　東南アジアでの南洋材林区開発に乗り出した本店から、帰任命令が

　出たのでした。

　小雪舞う千歳空港に、悠愛家専用機エアーフォスワンが駐機してます。

　５年の刑期を終え、札幌刑務所を出所する、悠愛を迎えるために。

　新たな上司との抗争を経て、ひと回りたくましくなった悠愛は、看守、すすきのの

　おねえちゃん、寮のおばちゃん達に送られて、機上の人となったのです。　

　菊の御紋の入った、小旗に送られて・・・・

（　おかしら～、おつとめご苦労様でしたあ～～！！）

（　やつがしらあ～～！！！　）

　クラッカーが鳴り、金色の細かいテープが、ワールドカップの優勝表彰式の

　ように、飛び交っている機内。

（　それで、悠愛倶楽部婦人会の、懲りないめんめんは？　）

（　東京で待っていますよ～～。　迎賓館で歓迎会の準備にいそしんでおりやす。

　　今宵は、酒池肉林の夜。三段ばら、五段ばら取り揃えて、おかしらの

　　到着を首を長くして、お待ちしてますだ。　）

（　色即是空、空即是色。おいらは、そのような＜桃色吐息＞は卒業したの

　　じゃ！！！南無阿弥陀仏・・・）

（　？？？？　三段ばら、五段ばらって、ローズを三段飾りや五段飾りで、

　　華やかに準備しているのでやんす。おかしら、何か勘違いをしているの

　　では？　）

　本社では、東南アジアの林区開発＜　プロジェクト　Ｘ　＞が立ち

　あげられ、悠愛はそのチームメンバーとして迎えられたのでした。

　♪　ヘッドライト～～～、テールライト～～　♪　中島みゆきの唄と共に。

　あっ・・・＜プロジェクトＸ＞は　＜エックス＞でなくて、＜バッテン＞

　と読むのが正しいのだす。そういえば、メンバーにはばついちさんが

　多かった・・・・

　

　ラワン原木の確保の為、各社が競って東南アジアに進出していました。

　林区開発とは、地図上でラワン原木が密生した森にまず目をつけ、ヘリコプターで

　空査しながらその密集度を調べます。

　

　次に、自分の足でその密林に入り、ラワン原木を１本々数えながら踏査します。

　そして、その林区のオーナーと、伐採権の交渉を行うわけです。

　伐採現場から船積港まで林道開発・整備などは、すべて商社の費用で行う事に

　なります。

　自然林のコストはただであっても、開発・伐採から船積みまでの費用は莫大な

　ことから、資金力と情報力のある商社でなければ、なしえないビジネス

　である事は事実。