想い出は心の宝石箱に。。。

　ヴァギュ～～～ン、ドッドッドド・・・バリ・バリ・バリ・・・

​　ここは、フィリピン​ミンダナオ島​密林の中に、設営されたキャンプサイト。​

​​　ミンダナオ島は、フィリピン南部に位置する島で、州都​ダバオ​は20世紀​　

　日本人によるアバカ（マニラ麻）栽培の、農園経営の街として栄えました。

​​​　郊外には、​ドール社​の広大なバナナ・プランテーションがあります。​​

　ヴァギュ～～ン、ドッドッドドド・・・バリ・バリ・バリ・・・・・

​​　イスラム系フィリピン人（　​モロモスリム​　）の解放戦線（　MILF　）と

​​​　政府軍の闘いが、キャンプサイト近くで行われていたのでした。​

​　血の気の多い悠愛は、バズーカ砲を抱えて＜　​怒りのランボー​　＞
​

　よろしく、密林の中に飛び出そうとしましたが、現地人によって押し留め

  られました。

 ​​​​（　殿、＜　ランボー・乱暴　＞　はおよしになって、ちょんまげえ～！！　）​​

​​

​　ヘリコプターによる​空査​は終わり、明日からジャングルに入り当該​​地域の

  ​ 踏査​に、入る予定の矢先の出来事。​

 （　ウ～～ン、ウ～～～ン・・・・　）　同行してきた、先輩がキャンプ

​　サイトの中でうなされています。　＜​　ウナセラデイ・ダバオ　​＞・・・

​

​　高熱、悪寒、震えの兆候は、まさに​マラリア​にやられたのでしょう。

​

​　出国前に誰もが、​黄熱病・マラリアの予防注射​を、接種してきたの

　ですが。

​

​　フィリピン人のドクターが、​キニーネ​を投与します。​不味いのでしょうか？、

　なかなか飲もうとしません。

​　（　こんな苦いの、​きに～ね​！！！）　​

​

　山ヒル、毒ヘビなどとの戦いを伴う踏査が終わり、私達は​マニラ​に​戻りました。

　弊社のマニラ支店があり、木材部からも駐在員を１名派遣していました。

​　フィリピンは、学校で​英語授業​を行っています。歓楽街のおねえ～ちゃんも、

　英語がしゃべれるので、東南アジア諸国歓楽街では、ボデーランゲージ​でなく

　言葉による​意思疎通​が可能な、数少ない国です。


​

　また、フィリピンはスペインの占領下にあったこともあり、国民性としては

​　大変明るく情熱的で、現地の女性（​フィリピーナ​）と恋愛関係に陥り、​

　問題を起こす駐在員が絶えません。

　木材部からの駐在員も、家族同伴の赴任でしたが、フィリピーナの素敵な

　彼女がいました。

　私を自宅の夕食に招待してくれ、終わると彼は奥さんに

​　（　悠愛君が、マビニストリートに飲みに、行きたいと言っているから、

　　　これから案内してくる。　）


​　自宅を出ると、

​　（　悪いな。これから、彼女の所に行くので、あとよろしくね。）

​

　と言って、闇の中へ一人消えて、いってしまいました。


　　

　まあ～、この先輩、既に死んでいるか、または生きていても痴呆症だと

　思うので、ばらしてしまいますがね。


　　　　　　　＝＝つづく＝＝　　　　​​

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