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2006/10/04
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カテゴリ:おべんきょう

前回の日記では備忘録としてイスラム金融について触れた。


ワシントンDCエリア在住でトルコ語を自在に操るイスラム通のShinyaさん(またの名をムスタファ)からも興味深い書き込みを頂いた。


偶然なのか必然なのか、このタイミングで以下のような新聞記事を昨日・今日と発見した。



『米AIG、イスラム保険参入:バーレーンに関連会社設立 石油マネーに照準』
(日経新聞朝刊 国際面 2006年10月3日付)



『三菱東京UFJ銀 イスラム金融に進出:マレーシア投資銀と提携』
(日経新聞朝刊 金融面 2006年10月4日付)



う~む、学んだばかりのトピックとニュースで出会うなんて、たまたま勉強していたところがばっちしテストに出たような気分で嬉しい(笑)。


最初の昨日の新聞記事はアメリカの保険会社の最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)がイスラム保険業務を担当する関連会社を設立したというものである。

記事によれば、イスラム保険は「タカフル」(アラビア語で「相互扶助」の意味)と呼ばれ、スーダンで1979年に生まれたまだ歴史の浅い制度らしい。

イスラム教でタブーとされる賭博、酒、豚肉などに関する運用先は原則として許されず、やはり利息は許されないということだ。



二番目の今日の記事は日本のメガバンク、三菱東京UFJ銀行がマレーシア投資銀行最大手のCIMBと業務提携し、一般の投資銀行業務に加えてイスラム債の発行などのイスラム金融業務に進出するというものである。


ちなみに「イスラム債」でググってみたところ、 国際協力銀行が日本初のイスラム債の発行を来年度にも行うというasahi.comのニュースが載っていたが、この「日本初」ってのは三菱東京UJF銀に抜かされちゃうんじゃないかな~。


イスラム金融についての概要を知るには、 百科事典ウィキペディアの「イスラム銀行」の項目がすごく整理されていてわかりやすい。

このページによれば、イスラム教においては『利子』は否定されるが、『利潤』は認可され推奨されており、イスラム銀行はシャリーア(イスラム法)の認める範囲内で『利潤』を最大限追求し、現代資本主義の世界に適用することを目指すことを掲げているということだ。

この利潤に当たるのが前回の日記のコメントでShinyaさんが教えてくださった「手数料」ということになる。

ウィキペディアのページでは他にもイスラム金融における特殊な用語の説明や、イスラム金融とシリコンバレーのベンチャー企業による資金調達との共通点、有利子金融との接点など、かなり気合の入った構成になっている。

Shinyaさん、まさか執筆陣に加わってないですよね(笑)?



日本の金融企業が無利子のイスラム金融に進出する一方で、国内では消費者金融が扱う金利のグレーゾーンが大きく取り上げられている。

利息制限法の規定は超えるが出資法の規定は超えない高い金利の設定が多くの自己破産者を生み、借金苦から自殺に追い込まれる人々も後を絶たないと言われているためだ。

普通に考えてみるとそんなグレーゾーンはすぐにでも撤廃すべきだと思うが、金利が低くなるとそれだけ借入の審査が厳しくなり、断られた人々がさらに高利を課す闇金融業者に走ってしまうという懸念も指摘されそうそう簡単な話ではなさそうだ。


こんな議論もイスラム世界からみたらナンセンスなんだろなー・・・・。



いずれにしても非イスラム世界の企業がコーランの教えを尊重した上でイスラム金融に進出していることは大きな意義があると思う。

本日紹介した記事にもあるように、各国が狙うのはオイルマネーであるかもしれない。

しかし、異なる文化を尊重したビジネスの展開と考えれば生臭いことばかりではないだろう。

相互理解が進めば先入観や敵対心も消えていくと考える。


グローバリゼーションは標準化の促進と多様化の受容という2つの異なるベクトルがせめぎ合いながら進んでいるのだと感じさせられた。









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Last updated  2006/10/04 09:46:38 PM
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