テーマ:息子の話、娘の話(1505)
カテゴリ:☆息子と語らう☆
10日、先週から張り切って仕事を始めた長男であったが、
息を潜めていた病がイエローサインを出していた様だ。 普段は普通に歩き回ったり、階段の上り下りにも支障は出ない。 最近は友人と都内を一日歩き回っても何のトラブルもないのに、 前日、前々日と、長男にとっては過酷な移動が左足に沈黙する病魔を目覚めさせた。 (激しい運動、無理な姿勢の継続、立ちっ放し・座りっ放しも宜しくない) 「足、壊れた」 夜勤中に長男から連絡が入った。 膝裏にある血管の塊が悪さをして、間接部が腫れ上がり足が曲がらない。 ベッドから起き上がることが困難にもなる。 当然歩くことも、トイレに行くことも苦痛を伴う。 私は急遽、自宅に戻り発病時の必須アイテムを持ち、長男の引っ越し先へ行く。 あれから4年以上経ってその間、時季によっては多少の痛みの訴えはあった。 身体の中で病巣となる血管が変化しているのを感じてもいた。 医者にも定期健診をする様に促されてはいた様だが、長男頑なに言い切る。 「医者には行かない、だって治せないだろっ」 確かに、 医師がやってくれることには限度があると思っている。 思い切ったことに踏み込めないのが難病たる難病の手に負えないトコ。 血管造影して、薬を投与して、次回の検診は・・・ 「足の悪い場所切除してくれれば」とか (そう簡単に切除できるなら苦労しない病である) 「片足だけ根こそぎ取って、もっと丈夫な足に付け替えてくれないかな」とか (身体のパーツの取替えが出来る日もいつかは来るかもしれないけど) 医学の進歩が目覚ましいのは理解しつつも まだまだ、本人にとったら先の長~い話だ。 患者数が少ない分、おそらく同じ病気であることさえ、 名前さえ知らないでいる隠れ難病者だっているのではないかと思ってしまう。 日本では約3千人と予想されているのも(本当なのかなぁ??)とか疑ってもみる。 (長男も30歳過ぎて分かった病名だったくらいだ) 数年前、血管外科でクリッペルのことを知る医者でさえ 患者を診ることはなかなか無かった様で、長男が診察を受けた際は知的興奮もあってだろうが、 関係者に長男のいる前で珍しいものを診る様な対応があったのも事実だ。 クリッペル・トレノネー・ウェーバー(Klippel-Trenanay-Weber)症候群 今では国にも難病指定され、専門医の方達に研究もされ、 少しずつでも進歩されつつあるのは理解しても 難病というだけあって、人によって患部も症状もそれぞれで、存在する原因も分からず、 治療方法も不確立で、増悪することはあっても完治できる代物ではない。 それでも長男にとって有難かったのは弾性ストッキングの存在を知ることができたことだ。 難病指定されている病であっても、 日常生活で支障があまり無い長男には特別な対応は無い。 (あえて支障というなら足の長さが違うせいか、片方の靴ばかり傷む。 中敷を入れないと靴の中から直ぐ穴が開き、靴底の減りが異常に早い) 唯一の救い、頼りになるのが弾性ストッキングなのだけれど、 何しろ動けなくなる程なのはよっぽど無理をした時なので、 4年間弾性ストッキングを着用するまでではなかった。 (篭って勉強ばかりの毎日だったのだから運動不足とは言えたが) で、自宅から持って出た弾性ストッキングなのだが 年数的に劣化しているふうで、圧力にやや気がかりな点があった。 それでも膝上までのストッキングとハイソックスを装着すれば その効果は絶大だったりするのである。 一日装着して安静にしていただけで膝の膨れ上がった状態も無くなり 痛みも沈静していくので、目下病院に行くよりも頼りにはなっている。 (就寝中は外さないと悪化するので要注意) 経年劣化でゴム部分が傷んでいるので新しいものを購入しようと考える。 下肢静脈瘤でも使用するものなので、通販でも似たような品はあるのだけれど サイズも圧力の度合いもあるらしく値段もお高いので、買い損なっても困る。 長男に 「ブログに残すのはいいけど、肝心の靴下のサイズが写って無いよね~」 なんて過去の私の記事を見つつ嫌味なことを言われつつ、 現物を見る為に掛かり付けの病院の売店に出かけてみる。 「本当は医師の指示が無いと販売できないのだけれど お高い品で、身に着けるものなので サイズが違っても返品交換はできませんし、 それでよろしければ・・・お困りの様なので」 無理をきいて頂き、膝上ストッキング1足だけ譲って頂いた。 ご迷惑とは理解しつつ、本当に有り難く、感謝、感謝であった。 今回は箱は捨てずに置こうと引き出しに入れる。 就職が決まってお祝いもしていなかったので、 長男の友人から頂いたシャンペンで祝う。 ピンクのシャンペンなんて初めて頂いた。 口当たりもよろしくて、長男より飲んでしまったかもしれない。 この先、また足に負担が掛かる様なことにならないことを祈りつつ、 無理だけはしてくれるなと願いつつ、 就職おめでとう 乾杯 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年10月08日 13時32分45秒
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