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カテゴリ:自慢ですか?
寒空の中、店の前で立ち尽くすお節介達が見たものは、店のドアをこれ以上無いと言う位に勢いよく開けて出てきたオヤジ達。 鼻の穴を膨らませ、意気揚々のオヤジの手には……大きな紙袋が2つ。 母の手にも…2つ、イーさん夫婦は袋を1つづつ下げている。
オヤジは、袋を持ったままの右手を 上げずらそうにしながらも ’’’ヒョイッ’’’ と上げて・・・ 「待たせたなぁ!」 と、道行く人がひっくり返るほどの 大声で言う。 待たせたな? ハッ!? 待たせたなって… あたしゃー、 待っちゃいないよ! と、 思ったが… 袋の数を見て 袋の数を見て え、 笑顔で 今までの事が無かったかの様に 「お買い物、終わったのぉ?」 と、目を細めて笑いながら聞いた。 「おうよ!」 おうよ? おうよ? そんな言葉知りません! オヤジは車のトランクを開け ドン! と、紙袋 ”様” 達を トランクに詰め込むお節介オヤジ。 ・・・ドキドキ・・・ 今日って、クリスマスだよね? ウフッ!!! 苦労した甲斐があった!!! 紙袋に釘付けのお節介の目を 気にせず、オヤジはトランクを 勢いよく閉めた。 「さぁさぁ、 行きましょうか?」 と、母もいつもの母で… 車に乗り込む。 「どこ行くの?」 と、弟の真が間抜けな質問をする。 自宅に決まってんだろう!? クリスマスプレゼントを開けるんだよ! と、思うが…オヤジは 「おぅ、銀座の●◎天婦羅屋に 1時間後に集合って事で!」 と、 言いながら運転席に乗り込み こっちが返事をしないうちに ぶぅぅぅぅぅ~~~~ ぶっぶっ! と、 行ってしまった。 オヤジの車を、4人で丁寧にお見送りをした後 真の車に乗り込み、新宿から銀座に向かう お節介…間抜け…一行。 訳の分からぬショーン君は 車の中で、ビデオを回している。 その時、 真の携帯が成る。 真「もしもし」 間を置いて 真「うん、うん」 また間を置く(30秒ほど) 真「分かった」 と、言って携帯を’’ピッ’’ と切る。 後ろに乗ってるお節介が 身体を前のめりにして 「オヤジでしょ? 何だって?」 と聞くと 「天婦羅屋の大将が 具合が悪いらしくて… だから、行き先変更だって」 と、言う。 ふ~ん、 「どこ?」 と、お節介。 「池袋らしいわ」 と、真。 「池袋ぉぉぉぉ? 何でまた?」 と、お節介。 「良い店が有るらしいよ」 と真。 「オヤジの行動範囲って… 分かんないね~」 と、言いながら後部座席に 座り直すお節介。 ショーン君に事の次第を知らせると 「僕、天婦羅が食べたかった」と言う。 アッ! そう言えば、前に帰国した時 ショーン君が天婦羅を喜んで食べて オヤジが大喜びしてたね! だから? オヤジ…優しいじゃん! オヤジィ~。 見直したかも… 池袋の駅前の 駐車場に車を停め… 4人でオヤジ達の待つ店に向かう。 どこ? 池袋って…詳しくないから… 分からない… どこどこ? と、真とミッちゃんの後ろを いまだビデオを回すショーン君と 並んで歩いた。 「有った! 有った!」 と、真の声。 え? どこ? どこ? 「ここ!」 と、真が入って行く。 え~~~!? ここぉ~? なんでぇ~? ここ? 店の前で、ガラス越しに 店内を写すショーン君。 中から、手招きをするオヤジ。 手招きは… 手招きは… 手招きは、さっきの店でしてよぉー! もう! <続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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