西澤保彦「腕貫探偵、残業中」
腕貫探偵、残業中悩める市民の相談ごとが次々に持ち込まれる「市民サーヴィス課臨時出張所」の職員にして名探偵!?黒い腕貫を嵌めたその男の巧みな誘い言葉に、ついつい気がかりな悩みごとを話してしまうと…、ありゃりゃ、いつしか難題解決へ!軽妙な筆致でユーモラスに描く連作ミステリ六編。 前作も面白かったのですが、今回も粒ぞろいの短編ばかり。読んでいて楽しかったです。何より料理の描写が本当においしそうだったしw腕貫探偵の周りを固める人々も今回は一杯出てきましたし、また続編に期待してもいいかもしれませんね。ベストは「人生、いろいろ。」ああいう展開は予想できたのですが、最後のオチまではさすがに考えが及びませんでしたねw他の短編もボク好みのブラックユーモアが炸裂している作品がありますので、そういった小説が好きな方には是非オススメしたいと思います!そろそろ匠千暁シリーズを出して欲しいけど…まだ出ないだろうなあw