柳広司「百万のマルコ」
百万のマルコ黄金が溢れる島ジパングで、大冒険の末、黄金を捨てることで莫大な黄金を手に入れた―。囚人たちが退屈に苦しむジェノヴァの牢。新入り囚人“百万のマルコ”ことマルコ・ポーロは、彼らに不思議な物語を語りはじめる。いつも肝心なところが不可解なまま終わってしまう彼の物語。囚人たちは知恵を絞って真相を推理するのだが…。多彩な謎が詰まった、文庫オリジナル連作集。 「東方見聞録」で有名なマルコ・ポーロをモデルにした短編集。全体的に軽いタッチだったため、非常に読みやすかったです。いわゆるハウダニットものというやつですが、あまりミステリという感じはしませんでしたね。どちらかというとなぞなぞに近いかもしれません。ボクも読みながら考えてみましたが、ふたつしか分かりませんでしたw「百万のマルコ」「山の老人」「騙りは牢を破る」あたりがボクの好み。マルコ曰く「まだ見たことの半分も語っていない」そうなので、続編にも期待ですねw