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カテゴリ:瀬尾まいこ
代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、 母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。 家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。 初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく (「7’s blood」)。 優しい気持ちになれる感動の作品集。 (「BOOK」データベースより) お気に入り登録をさせていただいているなみへい500さんのブログを 拝見していて、すごく気になっていた瀬尾まいこさん。 未読だと思っていたのですが、かなり前に『幸福な食卓』という 作品を読んでいたことに気付きました。 とても心に残る作品で、いまだに内容ももしっかり覚えているのに タイトルと作者名を失念していた私です(汗) 本書『卵の緒』は、瀬尾さんのデビュー作品です。 子供の頃に『自分は捨て子かもしれない』と思ったことのある人って かなり多いのではないでしょうか? この作品に登場する小学4年生の育夫君は、『捨て子かもしれない』 という漠然とした疑惑ではなく、冷静に周りの人の態度を分析し、 自分が『捨て子だ』ということを確信しています。 そんな育夫君と、飄々としていてちょっと風変わりだけど、 育夫君を目一杯愛しているお母さんのお話です。 『血の繋がりだけが絆ではない』ことがテーマになっています。 全体的に流れるムードが本当に心地よくて、ひとつひとつのセリフに 笑っちゃったり、ジーンとしたり…。すごく心があたたかくなりました。 2編目の「7’s blood」は、異母姉弟のお話で、1編目とは 対照的に『血の繋がりによる絆』が描かれています。 切ない話なんだけれど、やはり、心にあたたかいものが残ります。 『幸福な食卓』も、ちょっと不思議な『家族』の形を描いたお話でした。 瀬尾さんは、色々な『家族』の形を描くことのできる作家さんなんですね。 シュークリーム・ハンバーグ・にんじんケーキ・肉じゃが そして、腐ったバースデーケーキ…(笑) 瀬尾さんの作品には、色々な食べ物が効果的に使われていて、 そういったエピソードの数々が、とても好きです(⌒-⌒) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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