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カテゴリ:西澤保彦
ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、 一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。 冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。 ベットと96本のビール、13個のジョッキという 不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、 大事件の可能性に思い至るが…。 ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。 (「BOOK」データベースより) 西澤保彦さんのシリーズキャラクターである タック、タカチ、ボアン先輩、ウサコが登場します。 旅行の帰り道、夜更けの山道で乗っていた車が ガス欠になってしまったため、4人は車を乗り捨て さまよい歩いた挙句、とある山荘に辿り着いた。 新しくきれいで立派な造りの山荘だというのに、 家の中には家具もカーペットも、カーテンすらない。 家中を探って見つけたのは、1階の隅の部屋にあるベッドと 階段を上がってすぐの部屋のウォークインクローゼットの中に まるで隠してあるかのように置かれていた冷蔵庫だけ。 冷蔵庫は電源が入っており、中にはヱビスビールのロング缶 がぎっしり詰まっていて、冷凍庫にはジョッキが13個。 冷蔵庫の横に置いてあった分も合わせて数えてみると ヱビスビールのロング缶は96本もあった。 このおかしな状況には、一体どんな意味があるのか―。 謎だらけの山荘について、4人は推理をはじめます。 冷えたヱビスビールをガンガン飲みながら・・・。 地元に帰ってからも、山荘の謎についてビールを飲みながら 延々と4人のディスカッションは続いていきます。 内容的には、いわゆる「安楽椅子探偵もの」になるんですが なんとこの作品、長編なんです。 山荘の謎についての推理だけで、ひっぱるひっぱる(笑) あとがきによると、「安楽椅子探偵もの」という設定で 長編を書くことは条件的にとても難しいため、 殆どが短編で、長編を書く人は滅多にいないそうです。 それだけに、西澤さんの「気合い」をひしひしと感じました。 それにしても、登場人物たち、ビール飲みっぱなしです。 しかも、メチャメチャおいしそうなんですよね・・・ この1冊の中で、彼らはいったいどれだけの量のビールを 飲んでいるんでしょうか・・・? ビール好きの人はきっと、読んでいる途中で何度も 「くぅ~!ヱビスビール飲みてぇ~!!!」って、 叫びたくなっちゃうと思います(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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