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カテゴリ:若竹七海
あらゆる不幸を立て続けに体験した相澤真琴は、 全てを投げ出し、葉崎市の海岸に辿り着いた。 ところが、なんと身元不明の死体をみつけてしまう! 所持品から、その死体は葉崎の名門・前田家の失踪中の 御曹司・前田秀春である可能性が浮かぶ。 しかし、秀春の失踪には、きな臭い背景が……。 そんな中、ロマンス小説専門の古書店アゼリアを経営する 前田紅子と知り合った真琴は、紅子が入院する間、 アゼリアの店番を頼まれたのだが……。 真琴は次なる死体と遭遇することに! 絶妙な語り口と濃厚なミステリの味付け! 芳醇なるコージー・ミステリの絶品、好評書下ろし第二弾! (本書内容紹介より) 会社をクビになり、宿泊したホテルで火災にあい 挙句の果てにストーカーばりの宗教勧誘に追われ…。 不幸続きの相澤真琴は、海に向かって「バカヤロー!」と 叫びたい一心で、葉崎市の海岸にやってきた。 念願叶って、海に向かって「バカヤロー!」と叫んだところ 仕返しとばかりに海は、真琴の目の前に「若い男の溺死体」という とんでもないものを運んできた。 さらなる不幸に見舞われた真琴だったが、ひょんなことから 「古書店アゼリア」を経営している前田紅子と知り合い 紅子の入院中、破格の待遇で店番として雇われることとなった。 仕事も住みかもなくし不幸の連続だった真琴にようやく 運が向いてきたかと思いきや、店番の初日に泥棒に入られ、 中華鍋で殴られ、さらに、新たな死体と対面する羽目になり…。 その他、棺桶に閉じ込められるわ、首を締められるわ、 「どんだけ~?!」ってくらいにノンストップ状態の真琴の 不幸っぷりが、可哀想とは思うんだけどつい笑っちゃいます。 事件の裏には、遺産狙いだの、逆恨みだの、出生の秘密だの 葉崎の名門・前田家のお家騒動が隠されていて、さらには しょうもない男の野心や、切ない恋心なんかがが絡んできて なんだかグッチャグチャのゴッチャゴチャです(笑) 事件の捜査にあたるのは、お馴染み(?)の駒持警部補。 相変わらず、すっとぼけたオヤジです。 どんでん返しにつぐどんでん返し。意外な事実。 駒持警部補の推理で、真相は明かされたかと思いきや 隠された真相がいくつもあったりするんですね、これが。 ラストはちょっと寒くなるような毒のあるオチなんだけど なぜか読後感は悪くないんですよね。 若竹七海さんの作風って本当に不思議。 けっこうクセになってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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