夢とココとお空のハザマで・・・。
小学生のころから20代半ばまで一緒に暮らしたちっちゃくてかわいい大好きな祖母。寝たきりになっているため、夜のオムツ交換で連日顔をだしている。祖母はこの数年、ココ現実とお空とのハザマを行き交っている。ちっちゃくてシワシワの顔を見て・・・いろいろ話すたびに思うことがある。90年以上も前にこの世に生まれ育まれたひとつのイノチが今の私へとつながっているのだ・・・。このちっちゃくてシワシワで、ちぐはぐおかしなことを言う祖母がいなければ、今、ココに私は存在しないのだと・・・。あたりまえなことだがやっぱり強く思う。楽しく笑ったり、おしゃべりや鼻歌奏でたり・・・ビシバシお怒りの日やちょっと寂しげな日もあったり。基本的によく眠る。昼も夜もよく眠る。まるでしわしわの眠り姫のように・・・。そして姫はウトウトと現実とお空のハザマで、毎日祖父の名を天まで届けと言わんばかりな声で、呼ぶのだ。おじいちゃんっとは言わず、30年も前に他界した祖父の名を・・・。しっかりとハリのある声で・・・。そんな時、「おじいちゃん今日はきた?」「おじいちゃんどこ?」っと聞いてみる。「今日はまだっ」「○○さ~ん!どこですかぁ~。。。」などと言うのだ。昨日、いつもと同じように「おじいちゃんは?」っとたずねてみたら「お隣に寄っている」っと言うので「食事よばれてるんかな?」っと聞いてみた。すると?「口がないくて食べられないからかわいそうに・・・」っとか「私だけ食べてごめんねぇ~」などと言うのだ。思わずググッと詰まるものがある。「○○さん・・・私だけこんなに長く生きてしまってごめんねぇ」なんて聞いてしまった日には瞳が潤む・・・。いくつになっても“想い”というものがあり、それは深いもの。祖母にしか聞こえない“輝きの声”があるようだ。長く生きる、生きぬくということ・・・もうそれだけでとても大切な一度きりの大仕事。そんな思いに浸れることに、そんなチャンスを与えられたことに、そしてこの環境に感謝。頭が下がります。