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カテゴリ:日本語
近ごろのアナウンサーは西ハワイ語しか話せない。
極めつけは「9人中5人すべてが集団を抜け出しました」 この文では、「すべて」が何ら意味のあることばとして機能せず、本人が「粋がっている」ことだけが情報として伝わってくる。アナウンサーが粋がるから、純真無垢な市民まで「そして更なる飛躍をめざして」などと粋がるようになる。目標は、もっと静かに重みのあることばで語りたい。 × すべての便が欠航しています。 ○ 全便が欠航しています。 × すべての線が不通になっています。 ○ 全線不通になっています。 コンビニでも、「すべていっしょに入れていいですか」と聞く輩がいる。「すべて」ってのは本来、もう少し抽象的なものに使うことばだろ、なぜ「全部いっしょに入れていいですか」と言えないのか。 本来、「すべて」には「すべて」の使い途があるはずなのだが、これだけ「すべて」を連発されると、何もかもいやになってしまう(やつらなら、「すべてがいやになってしまう」と言うだろう)。 こうして、暗く沈んでいたぼくに救いの手を差し伸べてくれた県があった。岩手県である。盛岡駅で聞いた放送のなかに「全部の車両が指定席です」というのがあった。それからまた、「全車指定席です」というのもあった。 ああ、よかった。東北ではまだ日本語が話されていた。 ←ランキングに登録しています。クリックおねがいします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年12月01日 00時23分37秒
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