TOFEL世界××位、日本語世界4位
すでに混入しているかもしれないのに、「混入の恐れ」はないだろう。 いくら朝日新聞に抗議しても、頑として受けつけない。 いくら調べてみても、国語辞典には「恐れ」はこれから起こることに対する不安としか書いていない。 そこで、日本に15年いるタイ料理店のマスターに聞いてみた。「混入の恐れ」と言ったら、どういうことを想像しますか。マスターは間髪を入れずに答えてくれた。そりゃあ、今後そういうことがおこるかもしれないということで、すでに混入しているかもしれないのだったら、疑いでないとおかしいですよね。 そう答えるのに迷いもない。 その意味ではぼくよりすごい。ぼくよりよく日本語をわかっている。 やはりそうなのだ。庶民の感覚は正しい。高校時代にやってきて、まわりの日本人のいじめに遭いながら日本の文化を学び、日本語を学んだ外国人の感覚は正しい。 独り朝日新聞の記者の感覚がおかしい。だいたい、特派員の間には英語汚染が広まっていて、この前なんか「繁栄を楽しんでいる」と書いてある。おいおい、「繁栄を享受している」だろ。この恐れだって、英語の感覚なら、すでに起きてしまったことにも使える。 だとしたら、英語汚染ってそれほどまでに深刻なのか。 そのむかし、文芸賞を受賞した外岡くん、なんとかしろよ。 TOEIC世界第何位、TOFEL世界第何位って騒いでいるけど、これじゃあ、どんなにひいきめにみても、日本語世界4位。 国際○○が発表した日本人の日本語力は世界4位。ちなみに、1位はエジプト、2位スリランカ、3位タイ。 おいおい、柔道じゃあるまいし、本家本元の日本が日本語世界4位じゃ洒落にならない。 まあしかし、朝日新聞の日本語をみるかぎり、その日もそう遠い未来ではあるまい。 ぼくが「翻訳の原点」に書いた「その意味では外国人の方が日本語がよくわかったいるとも言える」の部分をよく読みもしないで「新しいタイプの白人崇拝ですね」、「笑ろた」なんて書いて喜んでいるやつがいる。 あそこにはイギリス人と書いているけれど、イギリスが必ずしも白人とはかぎらない。 それにしても、朝日新聞関西版9月20日夕刊の一面に、大きな活字で「混入の恐れ」とある。こんなものを謝罪広告も出さずにいつまでも放っておいたら、日本語の世界順位が10位以下に陥落しないともかぎらない。 今日は応援クリックはいりません。代わりに朝日新聞への抗議をお願いします。