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カテゴリ:食事
 2006年からは室内選手権に吸収されるかたちになったため、2004年のオークランド大会が、世界マスターズロード選手権としては最後の大会になった。


 日本選手団はわずか4名、これに妻を加えて5名が先に出発、あとから団長と団長つきの通訳が息子さんといっしょに来ることになっていた。


 30キロ競歩に参加したぼくは、日本では考えられない路面の傾斜に苦しみながら、3時間11分19秒で6位に入ることができた。前年のプエルトリコの20キロに続いて二度目の世界一桁順位だ。それにしても、握手を求めてきたニュージーランドの選手に Well done!と言われたときには、ぼくステーキじゃないんだけどなあと思った。文字通り大阪語に置き換えればよくわかる。「ようやったなあ」


 ニュージーランドの料理はどの店もオーストラリアとは比べ物にならないほど量が少なかった。ヨーロッパの料理を土台に、店によって太平洋の島々、インドネシアやタイなどの素材や調理法を採り入れているようなところがあって、毎回の食事がとても楽しみだった。


 それに、海外に来てまで日本料理なんてと思っているぼくたちにも、ここオークランドでそんなこだわりはまったく無意味であることがわかった。ごくふつうの白人が経営している店にもお寿司や刺身のメニューがちゃんとある。

 それなら、日本料理店を敬遠する理由は何もない。日本では食べられない海の幸を生で食べるには、むしろ日本料理店の方がいいかもしれない。その狙いは見事的中した。と言うほどのことでもないか。


 日本でもまず口にできない肉厚の海老、英語で名前を教えてもらってもほとんど意味のない白身の魚。そればかりではない。ダチョウの刺身、これがまたうまい。馬刺しを赤みだけにして、もう少しやわらかくしたような感じで、くせもほとんどない。


 これなら、今までずっと頭痛の種だった懇親会も無事切り抜けることができるかもしれない。

  

(このときなぜか、朝食のバイキングで塩辛いベーコンを10枚近く皿に取り分ける男の子の映像がちらついた。)


 懇親会の参加者はぼくたちのほか、団長、監督ほか選手2名、現地ガイド、通訳、その息子の9名になる。知らぬ間に不本意な場所に決まってしまうくらいなら、いっそこの前の日本料理店で、海の幸を満喫するのが得策だ。あのダチョウも、もう一度食べたい。


 そこで、先手を打って現地ガイドと相談し、場所を押さえてもらうことにした。


 今度はこの前食べることができなかった海老や貝を思い切り注文しようと、喜び勇んで現地に赴くと、予期せぬ事態が待ち受けていた。

 

 一応、寿司とサラダ、ちょっとした刺身と天ぷら盛り合わせに、味噌汁にごはんつけてもらって、ひとり30ドルで収まるように手配しておいたから。(日本でも食べられるようなものばかりを、安くあがるようにセットにしたものだった。)



 ガーン。その団長のことばで、一気に地獄に突き落とされた。


どうもそれは、親子連れの通訳のことも考えて、安い料金でおなかいっぱい食べてもらうための計らいでもあるらしかった。


朝食のバイキングで塩辛いベーコンを10枚近く皿に取り分ける男の子の映像。それこそが、まさにこの日の伏線であったわけだ。


 あとは料金自分持ちで、好きなものを注文してくれと言われても、みなの手前、そうそう目立つようなこともできない。それに、これだけあれば、もうそれだけでおなかいっぱいになってしまう。


 ダチョウよ、さらば。おいしい海老よ、さようなら。まだ見ぬ貝たちよ、この次、いつとも知れぬニュージーランド再訪の日まで、さようなら。



 ここまででも「食い物の怨み」ネタとしては十分だが、それで終わったわけではない。そのあとに、団長から駄目押しの一言があった。


この近くにクラブがあるから、ひとり予算50ドルで、どや、いっしょに。


そんなことにあと50ドル使うくらいなら、頼むからこの店で80ドル使わせてくでえ。


よく話を聞いてみると、別にクラブで飲みたかったわけではなく、あともう少しワインでも飲みたかっただけの話で、飲みたいけれど、その辺の立ち飲みでは、どうやって注文していいかわからない。ただ、それだけのことだった。


ワインぐらい、銘柄なんかわかんなくたって、適当にお勧めのもの出してもらえよ。


結局、立ち飲みでぼくが25ドルのワインを1本注文し、それを分けて飲んだら、みんなご機嫌で帰っていった。ぼくたち二人だけがいつまでも不機嫌だった。


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最終更新日  2006年11月06日 13時49分15秒
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