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カテゴリ:陸上
 陸上競技のなかでも長距離種目をやっていると、逃げることほど痛快なことはない。

 早い段階で競争相手をことごとく突き放し、いったん離してしまったあとは、相手に指一本触れさせないのはもちろん、自らの姿を視界にすら捉えさえない。

 日常生活ではよく「逃げるとは卑怯なり」と言うが、マラソンや競歩ではむしろ、まず突き放して逃げにかかるのが、いちばん正々堂々とした戦い方であることになっている。もちろん、それは冒険でもあり、未知の世界に向かうことでもある。ひとたびペースを誤れば、後半には悲惨なスタミナ切れが待っている。

 もしも卑怯ということばを口にすることがあるとすれば、それは他人の背後にピタリとつき、スプリントの勝負になれば赤子の手をねじるようなものであることを承知のうえで、時にはあと百メートルを残すだけという段になって、必殺のスパートをかけるような選手を見たときである。


 このように、逃げることをむしろ称えることはあっても、否定的に捉えられることはいっさいない。

 では、日常生活で逃げることがいい場合とよくない場合とを考えてみよう。


 〇 火事や地震のとき、子どもを連れて逃げる。
 × 火事や地震のとき、子どもを残して逃げる。
 〇 悪いやつに追いかけられて逃げる。
 × 物を盗んで逃げる。
 〇 死神から逃げる。
 × 苦しいことから逃げる。
 △ 借金取りから逃げる(場合によるでしょう)。

 
 こう見ると、逃げることそのものに悪い意味はまったくないことがわかる。それなのに、日常生活のなかでは無意識のうちに「逃げることはよくないこと」という意識を植えつけられてしまう。それこそが、ことばの罠であり、自律的支配力である。

 ちなみに、「逃げる」の反対は何だろうか。「追いかける」か、それとも「立ち向かう」か。どちらにしても、いい意味ばかりではない。「追いかける」は下手をするとストーカーになってしまう。「立ち向かう」のも自分より強い相手にはよいが、弱い相手に立ち向かうのは感心しない。

 どこから見ても、行為そのものにいいも悪いもないことがわかる。そこにいいイメージを植えつけるのも、悪いイメージを植えつけるのも、そのことばを使う人次第である。それなら、いっそ「逃げる」という行為の素晴らしさをもっともっとよく見えるようにしてはどうか。

 いじめによる自殺が相次いでいる。自殺を選ぶのはある意味では、相手の視界から消えるためであり、相手の手の届かないところに行くためである。もしも、あの世ではなく、この世のなかで同じことができるのであれば、だれが死を選んだりするだろうか。

 
 現実には経済的な問題などもあって、引越ししたりするのはむずかしいかもしれないが、一時的に姿を隠すことはできるはずだ。

 いじめから身を守る方法として、もっともっと積極的に逃げることを考えてみてはどうだろうか。


 なんたって、逃げることは素晴らしいことなのだから。


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最終更新日  2006年11月10日 13時40分06秒
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