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カテゴリ:陸上
 陸上競技のルールをめぐって話をしたとき、法学部を出た人のような考え方をしますねと言われたことがある。

 ふつうの人は、ルールに反しないからかまわないとか、ルールに反するからダメだとかいうように、単にルールに反するか反しないかという面からしか考えないが、法学部を出た者は、そのルールを作った目的にまで遡って考えるという。


 競歩にはふたつの大原則がある。どちらかの足が地面についていなければならないのがひとつ。もうひとつは、軸足が着地した瞬間から地面と垂直になるまで伸びていなければならないというものである。

 このルールがあるために、競歩はむずかしいと言われて敬遠され、少なくとも日本では思うように普及が進まない。では、二番目のルールを取り去ればいいかというと、そういうわけにもいかない。

 かといって、このルールが徹底しているのは、ヨーロッパのほかはいわゆる一流の大会に限られ、なかでも中高年の大会では、このルールをどこまで適用するかについても意見が分かれている。70歳以上の部で「膝曲がり」を厳密に取ってしまうと、半数以上の選手を失格にしなければならず、競技そのものが成り立たなくなるおそれもある。

 そこで、「ルールではあるが、高齢者ではむずかしい」→「だから、多少甘くみよう」ということになり、人によって判断の基準がまちまちになる。甘くみるなら甘くみるで、何らかの客観的な基準を設けなければ、ルールそのものがないのも同然となり、それぞれの審判の主観に頼るだけのものになる。


 高齢者の膝曲がりをどうするかという問題になると、「ルールだから」と一歩も譲らない人たちと、「でも、歳を取ったら仕方がない」からとわけもなく膝曲がりを弁護する人たちとが現れ、いつも議論が噛み合わないまま終わる。


 そもそもルールは何のためにあるのか。それを抜きにしては、これ以上一歩も前には進めない。どちらかの足が地面についていなければならないというルールがあるかぎり、膝を曲げればその分、ストライドが短くなり、競技者本人には損になるはずである。

 基本的に競技者本人の損になるようなことをわざわざルールで禁じることは本来ありえない。膝を曲げれば確かにストライドはやや短くなるが、曲げて伸ばす時に生まれる力を推進力に変えることができる。つまり、歩くという行為は、ただ二本の脚を交互に地面に置いて進むべきものであって、反動をつけて地面を蹴る動作は、歩くという行為のなかに収まるものではない。

 だから、原理から言えば、膝を曲げること自体がいけないのではなくて、それを利用して曲げて伸ばす動きを推進力に変えることがいけないわけだ。ただ現実的には、膝を曲げれば、ごくわずかにすぎないにしても、反動をつけて地面を蹴る動作につながってしまうことになる。よしんば、膝を曲げただけで、それを利用して推進力を生み出すようなことがまったくない選手がいるとしても、人間の目で判定するのはまず不可能に近い。

 ただ、それは時速15キロ、キロ4分の世界の話である。

 この半分の速度になると、膝を曲げることによっていわゆる「ずるい」ことをしているか、それとも単に筋力の問題などで伸び切っていないのか、比較的容易に判断できるようになる。

 
 そこで、ぼくの提案である。キロ7分という明確な基準を導入してはどうだろうか。
 5000メートル35分、これより速く歩こうとする者には膝曲がりを厳しく取り、35分を超える者には、多少寛大に扱う。高齢者の身体的条件を考慮しながらも、ルールはあくまでルールとして尊重するには、そうする以外に方法はないと思うのだが、いかがだろうか。


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最終更新日  2006年11月23日 15時40分34秒
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