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トライス：・・・これで、違憲判決は3例目か・・・。

レム：なんだ？これは、自分はこう思うんだけどねっていう話のことか？

トライス：お、レムか・・・。それは、「意見」の方かな。もちろん、裁判官の中には、判決の結論（いわゆる、主文）とは別に、自分の補足意見を述べる場合もあるけどね。・・・もちろん、違うけどね。

レム：じゃあ、なんなんだ？

トライス：違憲判決、つまり、憲法に照らして、その内容が違反しているとの結論を下すこと、だよね。

レム：でも、違憲判決なんて、憲法に照らして、ということなら、結構出てくるんじゃないのか？3例しかないって逆にすごくないか？

トライス：そっか、限定していなかったから誤解されかねないよね。「政教分離訴訟」について「最高裁判所」が出した判決のうち、「違憲判決」が下されたのが、今回で3例目、と言えばよかったかな。

千里：そうですね。2月24日の話題となります。沖縄県那覇市の公園内に2013年に設置された、儒教の祖である孔子を祭る孔子廟（びょう）（久米至聖廟）への土地使用料を那覇市が全額免除していることについて、憲法の政教分離の原則に反するかどうかが争われた住民訴訟の上告審判決で、最高裁判所大法廷は24日、憲法違反（「違憲」）と判断しました。これまで、那覇地方裁判所（2018年4月判決）と福岡高等裁判所那覇支部（2019年4月判決）ではいずれも、那覇市の無償提供を「違憲」とする判決を出していました。これで、政教分離訴訟で最高裁が違憲判決を下したのは、愛媛県が靖国神社に例大祭の玉串料などを公金から支払った「愛媛玉串料訴訟」（1997年4月判決）、北海道砂川市が神社の敷地として市有地を無償提供した「空知太（そらちぶと）神社訴訟」（2010年1月判決）に続き、3件目となります。

レム：そうなのか・・・。ところで、「政教分離」って何だ？

トライス：そこからか・・・。

数希：「政教分離」とは、国や地方自治体に対して、特定の宗教に肩入れすることなく、宗教的に中立の立場であることを求めるもの、と言えばいいかな。特定の宗教にひいきや圧力をかけてはいけない、と思ってもらえばいいかな。

レム：そうか・・・。じゃあ、今回は何が問題になったんだ？「孔子廟」か？

数希：簡単に言えばそうかな。だけど、今回の場合は、さっき千里が言っていた過去2件の違憲判決が出たケースとはちょっと事情が違ったんだ。

レム：そうなのか？

数希：そうなんだよね。過去2件はいずれも神社の場合だったけど、今回は儒教の施設という事情もあったんだよね。ちなみに、今回の判決では、儒教が宗教なのかどうかについて判断までは踏み込んでいないんだよね。そこまでしないで判断できるなら、あえて触れないほうがいいって思ったんだろうけどね・・・。

トライス：「寝た子を起こすな」ってところもあったんだろうけどね。いずれにしても、最高裁の判決は決定だから、今後那覇市は、土地使用料免除からの方針転換を迫られることになるんだろうけどね。

【・・・「政教分離」、社会の教科書ではよく出ていた言葉ですよね。】