カテゴリ:タイを食べる!
タイにしかないモノを無理に訳すな!キャンペーン第2弾は日本人に人気の高い「グリーンカレー」編。これには反論があるかも?
「グリーンカレー」はタイ語では「ゲーンキアオワーン」といって「緑の(キアオ)甘い(ワーン)汁物(ゲーン)」という意味になるが、ココナツミルクベースで辛味とバジルの芳醇な風味とともにコクのある甘さが魅力の一品である。ちなみに「レッドカレー」はタイ語では「ゲーン(汁物)ペット(辛い)」になる。これもココナツミルクベースで、名前の割にタイ料理の中ではそんなに辛い料理の部類ではない。 これらはまず英語で「ゲーン=汁物」が「カレー」と訳されているのがそもそもの問題と言えるのだが、「カレーライス」がおこちゃまメニューの定番となっている日本人がこれを「カレー」という先入観で食するとカナーリ違和感があるであろう。日本的なイメージのカレーとは「辛い」以外の共通項は見当たらない。わたしの場合は違和感よりも「おいしい!」の方が勝ってしまったが、タイに来た「カレー大好き」なお客様から「これはずいぶん変わったカレーですね」と一言で切り捨てられてしまったことが実際にある。 そもそも日本のカレーとルーツであるインドカレーは似て非なるものというのはご存知の通りだが、スパイスの調合で味覚を作るのが「カレー」の定義という美味しんぼ的カレー原理主義から見るとタイの「ゲーンキアオワーン」もベースとなるペーストがいくつかの食材(広義のスパイス)を調合していることから「カレー」と分類できるかも知れない。だが「カレーはタイでゲーンという」という説明は明らかに間違っている。「ゲーン・チュート」というシンプルなあっさり系スープがあるが、これを「カレー」と呼ぶひとは恐らくいないであろう。 提案!! やはりこれも訳さず、「ゲーン」という語を世界共通のコトバにしましょう! 「タイで本場のグリーン・ゲーンを食べてきたよ」 とか言って通じるようになればよいなあ。有名な「トムヤムクン」はほとんどの場合は原語のままで通じちゃうわけだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[タイを食べる!] カテゴリの最新記事
|
|