カテゴリ:タイポップスを聴こう!
久々のライブ・レポートは社会派ロックの大御所「カラバオ」。
20年以上におよぶキャリアがあり、不正コピーが蔓延するこの国でアルバムを300万枚以上売り上げたこともあるという奇跡的なグループである。栄養ドリンクのCMで親指と小指を立てるサインがおなじみだね!「プレーン・プア・チーウィット(生きるための音楽)」というすんげえ名前の音楽ジャンルの代表格が「カラバオ」ということで、カラバオのコンサートはその一派のアーティストが一同に会するという豪華なものだ。 今回の見せ場は、若者に大人気の女性ボーカリスト「Parn」(6月に来日するようです)とのコラボ。Parnのファンには先にいっておくと、カラバオとのコラボ作は彼女の今までのイメージと全く異なるもので、別モノと考えた方がよい。期待して聴くとはっきりコケます・・・。今回のステージでも残念ながらParnの持ち歌は披露されなかった。 カラバオの曲は政治批判や社会問題などがテーマになっていたりするので、歌詞がわからないと理解が難しいようだ。洋楽ちっくに音楽だけを聴いていても外国人のワタシにはイマイチよさがわからない・・・。ロックといえばロックなのだが、ノリやメロディがラテンぽいっというか、歌詞を理解せずに聴くとなんとなくコミカルな印象ばかりが残る。 と言いながらも、タイ人の盛り上がり方は半端じゃなく、ステージが始まると同時に年配のおぢさんたちが興奮して立ち上がり、腰をくねらせながら謎の踊りを始めた。最初は振り上げた手にひとさし指が一本立っていたのが、途中で気がついたらしく親指と小指のサインに変更していた。日本だったらこの種の音楽は若者には「だっさ~い」と言われて問答無用で切り捨てられるものだが、タイではセクシーギャルも同じように曲に合せて歌ったり踊ったりしている。場内は正に興奮の坩堝である。 正直いうと、歌詞や背景を理解できず、純粋に音楽としてしか聴けなかったわたしには約2時間のステージは退屈極まりないものであった。しかし、熱狂的なタイ人の支持を受けながら威厳を持って歌うエート・カラバオの勇姿は強く印象つけられたし(テレビのバラエティに出演している姿は単なるヤギ顔のじーさんだもんね)、この種の楽曲がタイ人の精神のルーツなんだと考えれば、先入観を捨ててマジメにCDに取り組んでみようかな、という気にはなった。 とりあえず今日は栄養ドリンク「カラバオデーン」で元気つけました! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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