カテゴリ:で、日本はどうよ?
日本に潜伏中です。
日本にいるときはいつものように起きてる時間の90%以上は仕事してるので(移動時間や食事中も資料読んだりしてるし・・・)、記事のネタがありましぇん。 またかってカンジですが、今朝出掛ける前に見たテレビの情報番組のことでも書きましょう。 また出ました!横綱・朝青龍の「品格」問題! 何やらハワイでの休暇からの帰国を空港で待ち構えていた記者に「死ね」と暴言を吐いたとやらで、その真偽を確かめるべく取材陣が何かの会場から出てきた朝青龍に殺到し、質問攻めにするシーンの一部始終が放映されてました。 記者「本当に言ったんですか?」 横綱「言うわけねーだろ!」 記者「言ってないことを記事に書かれたということですか?」 横綱「知らねーよ、そんなこと!」 とこういうやり取りが延々と繰り返されました。そう、延々と。何人もの記者が横綱の姿をとらえてからクルマに乗るまでしつこくつけまわし、繰り返し質問を横綱にするのですが、上に書いた2通りの質問を延々と繰り返すだけ。 横綱が本当に「死ね」と言ったかとか嘘をついているかということより、この記者のヘボな質問の繰り返しには、品格が服を着て歩いているといわれるTui☆さんですら、横綱に代わって「お前ら全員死ねよ!」と言いたくなりましたよ。 取材でお給料もらっている報道の「プロ」でしょう?取材の機会は限られているのだから、同じ質問の繰り返しよりは色んな質問をしてなるべく多くの情報を引き出すのが「プロ」の仕事でしょう?たとえば「その記者に対して報道された言葉以外に何か言いましたか?」とか「そもそも記事を書いた記者が誰のことか心当たりがありますか?」とか。小学3年生の新聞委員でもこれぐらい思いつきます。 ここで賢明なみなさんは既にお気づきですね。ここにいた取材陣はみな頭の悪い「ヘボ記者」だったワケではありません。 取材陣の狙いは「取材」ではなく「朝青龍を怒らせる」ことだったのでしょう。短気で激情家の朝青龍でなくても、同じようなくだらない質問を繰り返して浴びせられれば怒りを覚えますよね。恐らく取材陣は事前に共謀して、内容あるコメントなんていらないから、とにかく朝青龍を怒らせて暴言を吐かせよう、という作戦だったのでしょう。ヤツは単細胞だからカンタンだよ。もし成功したらテレビ局は「スクープ映像ゲット!」、スポーツ紙は「明日の1面トップ頂き!」という構図ですね。マスコミにしてみればプロ野球も開幕前でネタ不足のこの時期、朝青龍ネタで数日つなげればおいしいことでしょう。 残念ながら横綱は比較的おとなの対応をして取材陣の思惑は外れたようですが、スタジオに戻ってゲストや著名人が「横綱の品格」がどーのと毎回変わらぬコメントを語り出したときは寒い思いがしましたよ。くだらない。公共の電波がかくも無駄に浪費されている。こんなのより、爽やかに過ごしたい朝、かわいいアイドルの寝起き風景のナマ中継でもしてくれや~! こういう報道の理念から逸脱した行為、たとえスポーツや芸能の範疇であったとしても許せるものではありません。そういえば昔のハナシで有名な阪神タイガース「江本投手」の「ベンチがアホやから野球がでけへん」発言も、実際はそういう発言はなかったらしいですね。江本投手がブツブツ言いながら歩いていたのと、誘導尋問のような質問の答えを組み合わせて、数人の記者が話し合ってこの有名な「暴言」を創作したというハナシです。江本投手も、騒動になって取り消すのめんどくさい、とさっさと引退したところは「さすが」です。 こういうことを考えながら帰路の電車内をぼーっと眺めていると、スポーツ紙を読んでいる乗客がいなくなりましたね。昔は、通勤電車の網棚を捜索すればカンタンに2~3部のスポーツ紙が見つけられたもんです。ケータイやネットでお好みの情報がいつでも入手できる時代、活字媒体をお金を払って買うニーズはなくなりつつあります。記者も単純に「取材」するだけでは生きていけず、火のないところに火をつける勢いでネタを作りに動かなくてはならないってことでしょうか・・・。 タイブログランキングに1票! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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