カテゴリ:で、日本はどうよ?
5月ごろから各メディアで『訪日タイ人観光客の急増』とその生態を紹介する情報をときどき見かけるようになったが、今朝のフジテレビ『とくダネ!』で実際にタイ人のツアーに密着するコーナーがあったので、取り上げてみよう。
ワタシも公私双方で訪日タイ人を案内する機会があるが、その経験とも符合することが多く、テレビにしてはよい取材のように感じた。 まずタイ人が必ず行きたがるのが「富士山」。 番組では「世界遺産登録ってことで」みたいな言い方をしていたが、ワタシ個人の経験でもずっと前から日本に招聘したタイ人ゲストの多くが「富士山に登りたい」とリクエストしていたので、最近に始まった傾向ではない。 「登る」といっても5合目までクルマで行くだけ。個人的には富士山は地上からその美しい姿を楽しむのがずっとよいと思うのだが、なぜかタイ人は「登りたい」と希望する。なぜだろう? 次にタイ人向けツアーの鉄板は「カニの食べ放題」。 ウチのヨメっこ「ジェーンさん」も、カニの食べ放題に連れて行くとそりゃあもう凄い勢いで食べるってもんよ。こんな幸せそうな人間って見たことがないってぐらいな表情になるので、見ているこちらまでハッピーになってしまう。 最近のタイ人向けツアーではなぜか必ず「富士山麓」でカニの食べ放題が組み込まれているそうだが、カニがとれるのは日本海か北海道の方だろうに・・・。まあいいけど。 あとはもちろん「買い物」。 今バンコクでは「抹茶味」のスイーツがブームってことで、番組では「キットカット抹茶味」をお土産用に箱買いする様子が紹介された。 これ、バンコクだけでなく、わが家が5月にチェンマイの実家に帰省したときも、ジェーンさんが大量に「キットカット抹茶味」をお土産用に買って帰っていた。荷物の少ないワタシのスーツケースはほぼキットカット抹茶味で埋まってた。Facebookで帰省することを表明した途端、親戚やら友人やら会ったこともないFacebook仲間からもこの商品の注文が殺到したらしい。 で、番組ではタイ人の日本観光の傾向をこうまとめていた。 番組でも出て来なかったし、ワタシの経験上もそうなのだが、タイ人って日本古来の「神社仏閣」とか富士山以外の「景勝地」にあまり行きたがらない。 もちろん案内すればそれはそれで喜ぶのだが、それでも観光しながら「買い物はどこでできるんだ?」とか「ここではどんなお土産が買えるのだ?」とか、興味ごとはすぐに買い物に行ってしまう。 ワタシの推理だが、タイ人にとっては「神社仏閣」というのはあくまで「宗教施設」であり、お参りするという行為以上の価値はあまり見出せないのではないか?お参りなら本国で日常的にやってるので、わざわざ日本で行くことはないと考えるのではないかな? また、タイ人は日本人ほど「美しい景色」にカンドーしないようにも感じる。絶景ポイントに連れて行っても「ふーん」てなカンジで拍子抜けするような反応をされてガッカリしたことが何度もある。これもタイ人の気質なんですかね? 個人的な見解も含めてまとめると、タイ人が喜ぶ日本ツアーは・・・ 1.「富士山5合目」までクルマで連れて行って記念撮影させる。 2.「カニ」をしこたま食わせる。 3.「100円ショップ」「ドラッグストア」で気の済むまで買い物させる。 4.どこかテキトーな「テーマパーク」で好きなだけ遊ばせる。 ってカンジか。 いわゆる「観光地」「景勝地」は刺身のツマ程度にして、記念写真を撮らせたらさっさと撤退するがよし。間違っても「歌舞伎」なんかに連れてってはいけない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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