カテゴリ:ほのぼのタイの田舎暮らし
チェンマイ郊外のサラピー郡にあるヨメっこの親戚ん家の近くのお寺でお祭りがあるんだという。えー去年の秋もなんかあったやん、もー行かんでエエよと抵抗してみるが、キホン拒否権はありまへんので・・・。
今度は「ポイルアン祭」だという。 そのエリアに近づくと、あちこちに屋台や特設遊園地が開かれているのはいつものこととして、町全体にズンズンと喧しいダンス音楽の騒音があふれています。 お寺に赴くと、しばらくは伝統衣装のキレイどころによるタイ舞踊が披露されていましたが、夜9時を過ぎたあたりから近辺の集落から続々と「お供え物」を掲げた集団が徒党を組んでお寺に向かって来ます。 なんか雰囲気や盛り上がり具合は、かつて住んでた大田区の池上本門寺「お会式」を彷彿とさせます。 しかし全然違いました、当たり前ですね。台車に巨大スピーカと正視できないほどギラギラした照明設備を載せ、何の曲だかわからんほど重低音を強調した騒音を撒き散らしながら、お寺に向かって行進していきます。一行はヘラヘラ笑いながら、例のジャンキーが阿波踊りしてるような「謎のダンス」(タイ通の方ならわかりますよね?笑)をしています。ビール瓶を片手に喚きながらフラついてる若者もいます。もうカオスといっていい。 いちばん驚いたのは、ある集団はピックアップの荷台にセクシーなコヨーテガールを載せてお寺に向かってます。いいのコレ?どうやら無礼講らしいけど厳格な仏教国・タイの宗教行事だよ? 煩悩を具現したような姿の女性を入れていいんか? 聞いてみるとさすがにコヨーテちゃんはお寺の中には入らないみたい。日給1500バーツで雇われてるんだと。 別の集団は「獅子舞」を先頭に異様な雰囲気を漂わせています。よくみると獅子でなく、これって『もののけ姫』に出てくる「シシ神」じゃないのか? 似てるだけかね。 で、ポイルアン祭ってなによ? ということですが、北タイ独特の仏教行事らしく、お寺の「落慶法要」の一形態みたい。毎年暑季に行うそうです。 お寺に向かうグループはみな「お札の成った木」を掲げています。これをお寺に奉納するお祭りってことですね。 お寺に着いたらお坊さまにお供え物を捧げて読経してもらいますが、堅苦しさは皆無。みんなお坊さんと顔見知りだし、このお祭りのために久し振りに帰ってきたひとに「おー元気にしとるか!」と笑顔で声をかけたりしてます。 お寺を中心に地域コミュニティが一体となって結束してる、日本には失われつつある風景がここにあります。羨ましいですね。 落慶法要が名目なら毎年はポイルアン祭できないんとちゃうの?と聞いてみると、別に理由はなんでもよくて、なんか小さいお堂ができた・屋根の修繕が完了した・本堂の大掃除が終わった・・・、なんでもアリだそうです。 お寺もお供えがいっぱい入ってくるし、在家たちも大喜びで楽しみにしてるのだから、口実なんてナンでもいいってこと。 こういう騒ぎを見てると「無礼講だよ」「やっていいよ」と言われたときタイ人が常軌を逸したハメの外し方をするのは「国民性」なんだな・・・と改めて気づきます。 さて、あと数日で国を挙げての「無礼講」がやって来ます。国外脱出のチャンスは逸してしまいましたが、どこに退避しようかな・・・ にほんブログ村 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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