カテゴリ:チェンマイの日常
義父(ヨメっこの父)が急逝しました。以前から糖尿病を患っていて、通院はしていたもののワタシの知る限り入院したのは数年前に1回ぐらい。亡くなった日も午後まで自分の足で市場を歩いていたところバッタリ倒れ、搬送先の病院で息を引き取りました。
いやほんと、こういう言い方が適切なのかワカランですけど、あっさりキレイに亡くなられたと思います。自身も長く苦しまず、家族に負担を一切かけることなく、潔く旅立たれました。 そして長~い葬儀のはじまりです。タイの葬儀は大体3日から長いものだと1週間ぶっ通しで続けるとは知っていましたが、その長さは家の富裕度とかお家柄に比例すると聞いてたんで、当家のバアイは3~4日ぐらいだろうと勝手に予想してました。しかし実家のお隣のお寺と話したところ、日が悪いとかナントカの理由で「8日間」やらんとイカンらしい。 ヨメっこは故人の実娘だし、乳児を抱えている義兄の家よりもウチの方が動きやすいので、必然的にウチが「葬儀委員会」の中心になります。タイの葬式は参列する立場ではダラダラしてとりとめがないという印象しかないんで、大した作業じゃあなかろうと高を括っておったのですが、いやいや意外とハードでしたわ。 弔問客にお出しする食事・飲み物・お菓子などの準備はもちろん、お花・蝋燭・お線香やお坊さんの人数分のタンブンを用意、その間にお役所や銀行などの手続きもやらんとイカンので、連日目の回るような忙しさ。 まず週末の日暮れどきぐらいに亡くなったという知らせが病院からあり、夜半に実家に駆けつけると既に義父はなかなか立派な「棺」に納まっておられました。 翌日から実家の裏手にある田舎寺で葬儀第一日目のスタートですが、早速業務スーパー「Makro(メコー)」で飲料水、お茶菓子類を大量に仕入れ、仏具店でお線香・蝋燭を揃えます。あと、読経のあとに弔問客に配るお菓子とドリンクのセットをベーカリーに発注したり、こまごましたモノを入れると日々の買い出しだけでも相当ヘヴィです。 長丁場なんでヨメっこは実家に泊まりこみで葬儀に専念し、ワタシは市中でテメーの仕事とコドモらの世話をしつつ、葬儀用の買い出しなどを手伝うという分担です。 葬儀自体は初日から6日目ぐらいまではタイ在住の方ならご存知の通り、どこかで読経の時間があるほかは弔問客がちょこちょこ来てはだらだら歓談して帰っていくというものですが、それでもメシどきにはお食事を出すし読経あとにはお茶菓子セットを配ったりするのが恒例になっています。 こういう食事の用意やら弔問客対応をしてくれるのは、近い親戚だけでなく、どういう関係か何回聞いても憶えられないような遠い親戚、こいつら仕事どうしてるんや?と失礼な疑い方してしまうほど出ずっぱりで手伝ってくれる近所のひとたちなど、「親族・地域コミュニティ」の協力なしには運営できません。喪主サイドがいちいち指示を出さなくても、こういう場は慣れっこなのか、勝手にテキパキと動いてくれます。これは一体なんなんだ? バンコク時代にこっちが10お願いしたことを2か3ぐらいしかやってくれなかったタイ人どもと同じ民族なのか? まあビジネスと違ってやることが定型的でしかも慣れてることもあるのでしょうが、今更ながらタイ人も使いようによっては高いパフォーマンスを発揮するのだなと、感心してしまいました。 いやいや変な感心をしているバアイではなく、ほんと地元のひとたちの心映えには感謝するしかないですね。こういうときに祖国のことをどうこう言うのは行儀悪いとは思うのですが、今の日本で果たして同じようなことができるのだろうかと考えると、ちょっと複雑な思いにもなりました。習慣の違いなんでいいも悪いもないとは思うんですが・・・ (つづく) にほんブログ村 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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