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カテゴリ:読書(含:漫画)
先月出版分が手違いでなかなか届かず、今月出版の最終巻と共に手に入った。長く感じた待ち時間だったが、クライマックスを中断されることなく一気に読み切れたので、却って良かったかも知れない。
白面の者との最終決戦が始まってからラストシーンまでを読んで、今までストーリーのそこかしこに張られていた伏線が、次々と本筋に絡んできて太い一本綱となっていく過程が、鳥肌が立つほど面白かった。 主役のうしおととらの活躍は、勿論大きな見所であり、この作品の目玉である。しかし、それ以外の登場人物の持つ存在感の、何と深く大きなことか。その中には戦で命を落としていく者達も少なからずいて、しかも彼らの死に際して浮かべる表情が、自分の使命を果たしきった達成感で哀しいくらい穏やかで爽やかで、あまりに鮮やかなその笑顔に胸が締め付けられる思いだった。そんな辛い別れを重ねながらも、ストーリーは文句なしの大団円を迎えて、うしおは日常生活に戻っていく。一回りも二回りも成長して。 うしおは最初から最後まで、真っ直ぐで真っ直ぐで・・・本当に小さな太陽のような少年で、私はそんな彼が大好きだった。私の子供達も、彼のように育ってくれると嬉しいのだけど・・・。今の世の中にあっては、うしおの生き方は野暮ったくて不器用なこと甚だしいのかもしれないけれど、何時でも顔を前に上げ、胸を張って立っていられる・・・ということは、やはりとても素晴らしいことだと思う。、 あと十年くらいして、子供達がこの漫画を読める年齢になったとき、親子で読み直して感想等語り合える日がくるといいな・・と、心の底から願っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月27日 23時17分06秒
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