|
カテゴリ:日常雑記
あれは次男の熱で呼び出しくらった日だから、火曜日のことだ。
家に帰り着いた私は、「え?」と驚いて目を見張った。 玄関前に植えてあるロウバイの木の、路地側に張りだしていた枝が、切り落とされていたのである。枝は丁寧にビニール袋に詰められて、そのまま生ゴミに出せる状態で、塀に寄りかかるように置かれていた。 木の下に立って、仰ぎ見る。 枝は我が家の塀の延長線上のラインで、ぶっちりと・・・低い枝から高い枝まで、かなり容赦のない切られ方をしていた。 最初は、父が切ったのかと思った。先日我が家を訪れた時に、大分伸びたな・・・とか言っていたから。父はこういうことを気にし出すと待ったの効かない質で、以前も塀際の雑草が酷いと言っていたかと思ったら、私の留守中に除草にやってきて、わざと植えておいた西洋月見草まで引っこ抜いてしまって、喧嘩になったことがあったのだ。 しかし電話をすると「俺、んなことやってないぞ」との返事。 それなら・・・一体全体、誰がやったというのだ?! 思い当たる家は、二件ある。 向かいの家と、隣の家だ。 向かいの家は、よくご主人が植木の手入れをしているのを見かける。先日も松の枝を剪定しているのを見たばかりだ。 そして奥の家は土地持ちの旧家で、マンションを数軒経営していて、その管理を行う事務所を併設している。そのため、客や住宅雑誌の営業者が、よくこの路地に入ってくるのだ。張りだした枝を邪魔と思われても仕方がない・・・が、決して道路に出る際に見通しが悪い・・・とまでは行かなかったと思うのだが。 何が悪いって、たかが我が家を入れて4件しか利用しない無舗装の路地とはいえ、公道に枝を張りだしていた我が家がいけなかったのだろう。 しかし・・・それでも、他人の家の樹を無断で剪定するって、ありなんだろうか? せめて、事前に「邪魔だから何時何時までに切って貰えないだろうか、それができないならこちらで切らせていただきますよ」とか、断りを入れてくれたら良かったのに。 事前どころか事後2日経っても、誰からも何も音沙汰はない。ポストにメモすらない。誰が切ったのか、未だにわからない。 私とて、伸びすぎた枝のことは気になっていた。だから、梅雨の合間か遅くとも梅雨明けには高枝鋏を買って来て、どうにかしようと思っていた。 なら、別に他人に切られたって良いではないか、手間が省けて良かったではないか・・・そう、思うかもしれない。 しかし・・・・・。 ロウバイは花を咲かせるようになって3年ほど。それで知ったことなのだが、花は基幹部から横に伸びた太い枝の、さらにそこから伸びた細い細い小枝に咲くのだ。だから、私は時折樹を見上げながら、この枝はあまりに邪魔だから花は諦めて切ろう、この枝は高い位置にあってそれほど車の邪魔にもならないだろうから、半分くらいは残しておこう・・・とか、色々と頭の中で計画を立てていたのだ。 それが・・・本当に、ばっさりと・・・・・切られてしまったのだ。 太い横枝の殆どを・・・基幹部の付け根から・・・・・・。 何度も言う。 悪いのは、我が家だ。 それはわかっている。 だけど・・・・・・。 とても、哀しい。 とても、悔しい。 次の冬・・・ロウバイの花はおそろらく、今年の半分も咲かないだろう・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|