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カテゴリ:日常雑記
シャボン玉が風に乗って、ゆらゆら飛んでいるのを見るのが好き。
……なので。 こちらが吹く傍から、必死の形相で叩き割り続ける子供には、正直なところ、もんのすごっっっっっっく腹が立つ。自分の子供ならまぁなんとか許せるが、見ず知らずの子供にやられのは本当に嫌だ。 我ながら、大人げないとは思うが。 今日、出かけた先の公園で、シャボン玉を飛ばした。 娘が嬉しそうに笑ってはしゃいで、おぼつかない足取りで虹色の玉を追いかけたり、掴もうと手を伸ばす仕草が、可愛くて。 ああ、幸せだなぁ……なんて思って。 そのうち、幾人かの子供が近くに寄ってきた。 そして案の定、シャボン玉を割り出した。 ムカッとしたが、娘のこともあるし我慢して吹き続けた。 何度も何度も吹いて、その度、狂ったようにパンパンパンパン割り続ける余所の子供達。 ムカムカは増すばかりだったが、まぁ、みんながそれで楽しいのならいいさ……と、ひたすら耐えた。 子供の親らしい大人達はにこにこ笑いながら、カメラや携帯を向けて写真や動画を撮っている。 私だって、撮りたいんだけどなぁ……と、なんだかちょっと哀しくなったりもして。 複雑な気持ちで尚もシャボン玉を吹き続けた私。 しかし。 吹き始めてすぐに寄ってきて、他の家族がその場を離れてもずっと残っていて、一番派手に叩き割りをしていた女の子が、私から50センチ程しか離れていない位置に仁王立ちになって手を広げ、今か今かと身構えているのを見て。 瞬間、ふっ………と、冷え冷えしたものが心に広がった。 一度くわえたストローを口から離し、曲がれ右をして次男の元へ移動した。丁度次男が、自分もやろうとして新たなシャボン玉セットの封を切ろうと、悪戦苦闘しているところだったので。 私が次男用のシャボン玉を支度している間に、その女の子の家族は立ち去った。 私は心の底から、ホッとした。 それと同時に、自分の大人げなさに腹が立ち、苦いものが心に広がっていくのを、苛立たしく感じていた。 ああ大人げない、大人げない。 ほんっっっっっっとに私は、大人げない。 でも。 やっぱり嫌なのだ。 シャボン玉を割られるのは。 それも、全くの赤の他人の子供にやられるのは。 嫌で、嫌で、嫌で堪らなくて。 でも…嫌だと思う自分のことも、嫌で。 ………複雑。 楽しかった一日に、ぽつんと一滴ついた、黒いシミ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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