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カテゴリ:J.S.バッハ
秋の夜長も本番です。 今日はフルトヴェングラーのブランデンブルク協奏曲を聞きます。 3番と5番のカップリングですが,彼のピアノ演奏が聞ける貴重なものです。 どちらも深遠な精神世界を獲得しています。 しみじみと目を閉じて,音楽が流れる今このときをいとおしむかのような演奏。 かつて私たちはこのような温かいものを持っていたのです。 フルトヴェングラーといえば「燃えるベートーヴェン」が有名ですが,彼の心は激しい情熱だけではなくこういう静かな温かさを持っていました。 むしろ,彼は常に熱いものを持ち続けていた,というべきでしょうか。 まるで火を絶やすことのない暖炉のように。 第5番のカデンツアは,まるで時が止まったかのような錯覚を覚えます。 ピアノの音が ひとつひとつ 静かにゆっくりと 雫のように 聴き手の心に 落ちていきます。 濃密な音楽の時間。 1950年のザルツブルク音楽祭のライヴです。 2枚組で,もう一枚の方ではお馴染みの「燃えるベートーヴェン」が堪能できますが,聞くのはまたの機会にしましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年11月02日 01時49分03秒
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