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2006年01月18日
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カテゴリ:ヤン・シベリウス
 昨日,五嶋みどりを語る際,彼女を引き合いに出してずいぶんこき下ろしてしまった。

 今日は昨日の言い過ぎに対する反省を込めて彼女の魅力を語ろう。

 彼女とは,ほかでもない,

 諏訪内晶子。


 写真のとおり,若くて美しい女流ヴァイオリニストである。

 でも彼女はもう,15歳という史上最年少でチャイコフスキー国際コンクールで優勝した初心な「天才少女」ではない。

 彼女が再び私たちの前に現れたのは,20代の後半になってからだったと記憶している。

 それまで彼女はなにをしていたのか?

 「天才少女」の看板に頼らず,その天賦の才能を興行目当ての安っぽいコンサートで磨耗させることを避け,ただひたすらに異国の地で自分を磨いていたのだ。

 1987年の当時15歳のあどけない表情の少女は,2006年の今は30を少し超え,知性と落ち着きを身につけた美しい大人の女性の顔をしている。

 彼女にも,五嶋みどりと同じように,年々内面からにじみ出る美しさが備わっていっているように思う。

 一度九州で彼女の演奏に接した。

 曲はメンデルスゾーンのコンチェルトだったが,手垢にまみれたこの曲をなんと清楚に誠実に弾いてくれたことか・・・ため息が出るほどだった。

 僕が座っていたのは最前方の右側だったので,舞台袖で登場するタイミングを待って立っている彼女の姿が最初に目に入ったが,その遠目の立ち姿が花のように美しかったのを覚えている。深紅のドレスだった。

 でも,このシベリウスもそうだが,いくつかのCDから聞こえる彼女の音楽は,確かに知的でセンスがあって美しいのだけれど,まだまだ小さくまとまっていて,一人の音楽家としては物足りないものがある。

 しかしながら,反面,今の彼女の演奏の魅力は,自分の芸術性を慎重に模索しているところにある。

 つぼみでもない,さりとて咲いているとも言えない,咲きかけの花にしかない美しさ。

 彼女は自分を真の音楽家・芸術家たらんとしている。

 容姿だけで売るような安っぽい女流ヴァイオリ二ストなることを毅然として拒否している。

 それは眼を見ればわかる。

 凛々しい人だ。

 僕はそんな彼女の勤勉さと清楚な魅力に,決して小さくない可能性を感じている。

 諏訪内晶子という名の花は,これから大きく開花していくだろう。

 僕はそれを静かにずっと見守り続けたい。

 今度,最近出たバッハも聴いてみよう。





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Last updated  2006年01月19日 01時04分29秒
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